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現役生は同級生の話に惑わされてはいけない(2017-05-27)

現役の医学部受験生の皆さんは、
大学受験そのものが初めての経験ですから
分からないことも多いと思います。

いろいろな手段で大学入試、医学部入試の情報を集めていると思いますが、
その中でも友達は有力な情報源の一つだと思います。

友達と大学入試に関する情報交換をすることはいいのですが、
その時に気を付けて欲しいのが
「大学入試全体の話と医学部入試の話は全く別物だ」ということです。

高校の先生向けの大学入試の勉強会・研究会がいくつかあって、
私達もそこに参加させていただくことがありますが、
そのたびに医学部入試をいつも注視している私達の感覚とは
かなり違う話を聞いています。

例えば先月のある勉強会では今春の入試分析の中で
「私立大学の定員管理の厳格化」により
定員そのものを増やす動きがあったとして、例えば
明治大学が、1,030人の定員増を行ったとの報告がありました。

「定員管理の厳格化」とは、収容定員4千人~8千人の大学では
補助金カットのラインが定員超過率1.24倍にまで
厳格化されたということでした。

定員の1.24倍ということは、定員100名の医学部であれば
124名まで入学させてもいいことになります。
医学部入試の感覚からすると「あり得ない話」です。
実は、補助金カットの定員超過率は医学部は別枠が設けられていて
医学部は特別な扱いになっています。

尚かつ現実的には、ずっと以前から
医学部の定員はかなり厳密に守られていて、
定員を超えて入学させることは稀で、
あっても定員を1名~2名超える程度です。

また、推薦入試の話では
私立大学の評定平均値の基準は「3.2以上」が多く、
調査書で最も重視されるのは学業成績(評定)ということでした。

医学部の推薦入試で評定平均の条件がある場合、
評定平均3.2で受験できる大学はありません。
最も低くて評定平均3.7以上ですが、
ほとんどの医学部では4.0~4.3以上を条件にしています。

推薦入試の話の中で最も違和感を覚えるのは
「調査書で最も重視されるのは学業成績」という点です。

このブログの読者の方の多くも
「えっ、調査書は成績が大切なんじゃないの?」
と思われる方も多いと思います。
確かに、そんな感じがするのだろうと思います。

しかし、他の学部は分かりませんが、
医学部の推薦入試で調査書の成績は、
参考程度にしか見られていません。

公募の医学部推薦入試であれば全国にある
5千以上の高校のどこからでも受験可能です。
しかし、医学部の入試担当者が全国の
一つひとつの高校の学力レベル、評定の付け方等を
分かっているわけではありありません。
つまり1から5で表された成績の評価は高校の事情が
分かりませんので実質的に出来ないのです。
「全校で何番」と言われても同じです。

医学部入試で調査書に書かれた学業成績は、
見ないとまでは言いませんが少なくとも重視はされません。
むしろ、学業成績以上に見られるところがあります。

少し長くなりましたので、続きは次回に。

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