医学部の情報を読み解く

国公立医学部志望動向(2019-12-29)

実質的に今年最後の模試、第3回全統マーク
模試の結果から、本日は国公立医学部(医学
科)の志望動向を見て行きましょう。

前期日程を実施する国公立医学部(医学科)
は、後期日程だけの山梨大学医学部を除いた
49大学です。このうち、前年の第3回全統
マーク模試で合格可能性判定を求めた受験者
との比較で、今年の方が合格可能性判定を求
めた受験生が多い前期日程の国公立医学部
(医学科)は49大学中、15大学でした。

残る34大学は、前年の同じ模擬試験と比べ
「志望者」は減っています。国公立医学部
(医学科)全体としては、「志望者」は前年
に比べ若干、少なくなっています。

この第3回全統マーク模試の私立大学全体
の志望者は前年と変わりませんが、国公立
大学全体の志望者は1%減っています。
そのことを考慮に入れても国公立大学医学
部(医学科)の人気は落ち着きを見せてい
ると言えそうです。

センター試験で少なくとも正答率85%、
出来れば90%は欲しい、国公立医学部の
難しさを、受験生も敬遠気味と考えてい
いでしょう。

ただ、本日お伝えしている志望動向は、
あくまで「30万4千人が受験した模擬試
験からの志望動向」だということは、忘
れないでください。国公立大学医学部志
望者も、多くはセンター試験受験後に実
際の受験校を決めますので、模試の志望
動向は参考程度にとどめておいてください。

ちなみに、第3回全統マーク模試の前年と
の比較で「志望者」が最も増えたのは、
13%増の名古屋大学医学部と三重大学医
学部でした。中部地方の2大学が、この模
試では人気を集めています。

一方、九州・沖縄8大学の医学部(医学科)
のうち、前年を超えているのは2%増の
熊本大学医学部だけで、残りの7大学は全
て前年を下回っています。

国公立大学医学部入試での大きな変化は、
「福島県立医科大学、鳥取大学、広島大学
の医学部(医学科)で後期日程を廃止する」
ことです。これにより、国公立医学部で
後期日程を実施する大学は50大学中19大
学のみとなります。

国公立医学部入試は、ますます前期勝負の
様相が濃くなります。