歯学部入試

歯学部受験で志望校を選ぶ際に受験生や親御さんが重視するのは、歯科医師

国家試験の合格率でしょう。国立、公立、私立全ての歯学部の中で、歯科医師

国家試験の合格率1位は、昨年も今年も東京歯科大学歯学部でした。でも、

ちょっと待って下さい。

 

確かに新卒・既卒を合わせた大学全体の歯科医師国家試験合格率1位は、全て

の歯学部の中で昨年も今年も東京歯科大学歯学部です。しかし、歯科医師国家

試験合格率を詳細に見ていくと、「ちょっと違うんじゃない?」と思える面も

見えて来ます。

 

歯科医師国家試験合格率は、厚生労働省から大学別に「新卒、既卒、全体」に

分けて発表されています。歯学部受験を考えている受験生の皆さんに、最も注目

してもらいたいのは、「新卒合格率」です。やはり、歯学部卒業と同時に歯科医師

国家試験に合格することが、一番でしょう。

 

厚生労働省から発表されている試験結果を見ると出願者数、受験者数、合格者数、

合格率が記載されています。新卒合格率も昨年、今年と東京歯科大学が全大学で

トップですが、出願者数と受験者数に開きがあります。

 

出願者数は、6年生の人数と考えて下さい。受験者数は、その中で実際に歯科

医師国家試験を受験した人数と考えて下さい。出願者数と受験者数の差の人数は、

「大学が国家試験を受けさせなかった人数」と考えていいでしょう。

 

東京歯科大学新卒の出願者数と受験者数の差は、今年が27名、昨年も27名

でした。昭和大学歯学部を見ると、出願者数と受験者数の差は今年が10名、昨年

は7名でした。

 

東京歯科大学は、「国家試験に合格出来る学力を備えた者を卒業認定する。それが

大学の責任」、昭和大学歯学部は、「6年生にはなるべく歯科医師国家試験合格の

チャンスを与えたい」という、それぞれの大学の考え方の違いが見えます。

 

もし、6年生全員が歯科医師国家試験を受験していたら合格率はどうなっていた

でしょうか?

 

今年の東京歯科大学の合格率は76.2%、昭和大学歯学部は70.8%で東京歯科大学

が私立歯学部ではトップでした。昨年は東京歯科大学が79.1%、昭和大学歯学部が

82.5%で、昭和大学歯学部が私立歯学部でトップでした。

 

歯科医師国家試験合格率も、見方を変えることによって別の見え方になります。

東京歯科大学と昭和大学歯学部について様々な点を比較した動画がありますので、

ぜひ動画もご覧ください。お役に立てると思います。動画は、こちら