医学部入試

福岡大学医学部のグループ討論と東京慈恵会医科大学医学部の地域枠

昨日、福岡大学医学部1次合格発表がありました。

昨年まで、福岡大学医学部入試は一発勝負でした。
1日目に学科試験と小論文、2日目に面接試験の個人面接が
行われていました。

それが、今年から他の多くの私立医学部と同じように、
1次試験2次試験に分かれました。
どのぐらいの1次合格者を出してくるのかと
思って見ていましたが、
1次合格者は457人でした。
志願者数は2291人と、昨年より38人増ですので、
受験者数もほぼ昨年並みと考えると、
1次合格倍率は約4倍程度と考えられます。
これは私立医学部の中では平均的な数字です。

昨年の正規合格者は154人、繰上げ合格者は49人ですから、
仮に今年も同じぐらいの合格者を出すと考えると、
1次合格者のうち約2.3人に1人が合格する計算になります。

2次試験では面接試験が行われますが、
昨年までは個人面接だったのが、
今年からはグループ討論に変わりました。
推薦入試の面接も、個人からグループ討論に
変更になったので、
昨年の11月に、メルリックス学院福岡校
福岡大学推薦グループ討論対策講座を行いました。

実施初年度ということで、情報がなく苦労したのですが、
福岡大学の入試担当者からお聞きしたことをもとに、
1グループあたりの人数や討論のテーマ・形式を予想して
行いました。
おかげで、講座で取り上げた「携帯電話」
本番のテーマになったグループもあったようで、
結果として4人の合格者を出すことができました。

メルリックスでは一般入試でも、
グループ討論対策講座を行います。
既に、昨日の10時に福岡大学医学部の1次合格発表があってから、
たくさんのお申し込みをいただき、
何グループで実施するか、東京から応援を出すかどうか、
考えているところです。

今回の対策講座は福岡校で行いますので、
どうしてもキャパシティの問題がありますが、
お申し込みいただいた方全員に
できる限り対応したいと思っております。

詳しいご案内はこちらから
http://nyushi.melurix.com/archives/115

また、2月18日(木)に東京慈恵会医科大学医学部
2次合格発表がありましたが、
その中に「地域区分による合格者」が5人いました。

今年度、文部科学省が発表していた定員増を予定している大学の中に
東京慈恵会医科大学医学部は入っておらず、
更に地域枠での募集をするとも聞いていなかったので、
すぐに大学の入試ご担当者に問い合わせました。

すると、地域枠という形での募集はしていませんが、
募集要項に「地域区分で医療に携わる意志があるかどうか」
を明記する欄があり、
意志があると書いた者の中から、5人を選抜したとのこと。
つまり、実質的に「地域枠」での合格者と考えて結構です
とのことでした。

確かに、今年度の募集要項には、地域区分の枠があり、
「出身高校が属する地域区分で、将来、医療に携わる意志が
あるかどうか確認するもので、卒業後の進路を拘束するものではありません」
という但し書きがありました。
ただし、地域枠での募集をするとはどこにもなかったので、
合格発表を見て驚いた受験生も多かったのではないでしょうか。

最近、地方の医師不足や、診療科による医師の偏在が、
医療崩壊として社会問題になっています。
それを受けて文部科学省も医学部の定員増に乗り出し、
地域枠を設ける大学も年々増えています。

それにしても、こういう形で募集をする大学もあるのですね。
改めて、医学部入試は情報が大切だと思いました。