医学部入試

医学部で6年間の学費が最も高かった
帝京大学医学部が学費を大きく下げることに
なりました。

さて、このことで帝京大学医学部の志願者数は
どうなるでしょうか?

模試で合格可能性判定を出してもらうために、
受験生は志望校を何校か書きます。そこに帝京大学医学部が書かれた状況を
細かく見ていくと入試の志願者数の変化も見えてきます。

今年の9月以降に行われたいくつかの模試で帝京大学医学部を志望校として
書いた受験生は昨年に比べ2割程度増えています

当初、帝京大学医学部の学費値下げの影響は限定的だろうと考えていましたが、
思った以上に医学部受験生の関心を集めたようです。

仮に帝京大学医学部の志望者が増えても、成績上位層は増えないだろうとも
考えていましたが、模試で志望校に帝京大学医学部を書いた受験生は、
帝京大学医学部の志願者数はむしろ上位層で増えています。

事前の私の予想と違う状況になっています。
とは言え、実際の帝京大学医学部の志願者数も成績上位層を中心に20%程度
増えるかというと、そこまでは行かないと考えています。

帝京大学医学部の3日ある試験日のうち、初日は日本医科大学、東海大学医学部
福岡大学医学部の1次試験と重なります。

帝京大学医学部の1日目の受験者は、昨年よりむしろ減るでしょう。

日本医科大学に合格するチャンスがあると考えている受験生は帝京大学医学部
ではなく、日本医科大学を受験するでしょう。

また、九州の医学部受験生のほとんどは帝京大学医学部ではなく
福岡大学医学部を受験するでしょう。

帝京大学医学部の試験3日目は東京慈恵会医科大学の1次試験と重なっています。
この日も日本医科大学同様、成績上位者は帝京大学医学部ではなく
東京慈恵会医科大学を受験するでしょう。

また、順天堂大学医学部、金沢医科大学、藤田保健衛生大学(前期)の2次試験は
帝京大学医学部の試験日と重なっています。

1次試験に合格した受験生は、帝京大学医学部を受験せずにそれぞれの大学の
2次試験を受けに行くでしょう。

志願者数ではなく、実際の受験者数を考える時に他の医学部の1次試験に合格した
成績上位者が帝京大学医学部の試験を欠席することも考えなければなりません。

こういったことを考え合わせると、「帝京大学医学部の志願者は多少増えるだろうが
難易度は変わらない」
と考えています。

ところで帝京大学医学部の試験は3科目を3時間で解きます。
他の医学部とは異なる試験ですので、明日は帝京大学医学部の入試で注意すべき
ことをお伝えします。