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医学部の本学志望理由の書き方

前回、医学部志望理由の書き方についてお伝えしましたが、
願書を書く際に医学部志望理由以上に頭を悩ませるのが、
医学部の大学志望理由でしょう。実際の入学願書では本学
志望理由となっています。

医学部の本学志望理由と言われても、医学部受験生の本音
としては「医学部なら、どこでもいい。特に大学にはこだわりは
ない」という受験生も多いのではないでしょうか?そうであれば
尚更「本学志望理由と言われても」と言ったところでしょう。

その大学にこだわりがある場合でも「難関校だから」
「ブランド校だから」「学費が安いから」と言った理由はダメ
とは言いませんが、少なくともそれだけではどうなのかなと
感じざるを得ません。

この医学部の本学志望理由医学部志望理由と同じ様に、
なぜ大学は本学志望理由を求めるのか、誰がこれを読む
のか、そしてどう使うのか、書かれた本学志望理由は評価を
するのかなどを考える必要があります。

医学部教員であれば医学部受験生の人気序列や入試難易度
ランキングなどは、ほぼほぼ分かっています。「あの大学よりは、
うちの方が人気あるでしょう。でも、あそこの大学には勝てないよな」
といった具合です。このことを前提に、本学志望理由を書く必要が
あります。

聖マリアンナ医科大学や川崎医科大学の本学志望理由には
(具体的に)と付け加えられています。大学として満足できる
本学志望理由が少ないのだと考えられます。

受験生が書く医学部の本学志望理由で多いのが、「貴学の
チュートリアル教育(PBL)では仲間達と話し合うことで
コミュニケーション能力や自ら積極的に学ぶ姿勢を身に
付けることができる。このことに大変魅力を感じる」「貴学では
1年次に体験実習があり、早くから医療現場に触れることが
できる。早くに実際の医療現場を自分の目で見ることができる
のは自分にとって大変有意義だと考える」などその大学の教育
内容に触れるものです。

しかし、チュートリアル(PBL)にしても早期体験実習でも、
やっていない大学を探すことの方が難しいでしょう。つまり
「なぜ、うちの大学がいいの?」という問いに、こういった
答えでは「いや、それはどこの大学でもやっているよ」と
いうことになってしまいます。

医学部の大学志望理由では基本的にパンフレットに載って
いないことを書きたいところです。パンフレットに書かれている
ことは、その大学の志願者の多くが書いてきます。できれば、
読んだ医学部教員が「おっ!」と目を止める大学志望理由を
書きたいところです。

まずは、その大学の在校生や卒業生にその大学のいいところ
を聞くことです。高校や予備校の先輩、親御さんのお知り合い
など、誰かいないのか考えてみて下さい。高校なら担任の先生に、
予備校なら担任や受付に相談するといいでしょう。先輩を紹介
してくれるはずです。

残念なことに、そういった知り合いがいなく、尚かつオープン
キャンパスにも行っていないのであれば、大学のホームページ
を見てください。ここにもパンフレットに載っていない情報があります。
その上でパンフレットを見てください。パンフレットに書かれていることも、
建学の精神などはおすすめしません。その大学の医学部教員の多くが
その大学の卒業生ならまだしも、多くの教員が他大学出身で占められている
大学も少なくありません。このあたりは「私立医学部受験ガイド2015年度版」
の教授出身大学比率を見ていただければと思います。

いずれにしても、入学願書を書くことに時間を掛けたくありません。
ちょうど今週は12月の個人面談をやっているところですが先週、
それぞれに配布した入学願書について尋ねると「書き終わりました」
という答えがほとんどで安心しました。入学願書はいつでも出せる
状態にして、勉強に集中してください。