メルオン

「私立医歯学部入試総括2015」でも触れていますが
今春の私立医学部入試の全体動向について少しお伝え
しておきます。

毎年、増加を続けている私立医学部の志願者数ですが、
2015年度入試でも一般入試、推薦入試、AO入試の
合計志願者数は前年を上回りついに11万人を突破しました。

私立医学部で定員が最も多い一般入試に絞って見てみると
志願者数は前年の104,140人から107,517人へと3,377人
増加しています。昨年2014年度入試では私立医学部一般入試の
志願者数は一気に1万1千人以上増加しましたので、さすがに
今年度の2015年度では、せいぜい横ばいかと思っていました。
しかし、終わってみれば2015年度入試でも3千人以上志願者が
増えました。(前年比103.2%)

2000年代に入り大学受験生数は少子化の影響で約8万人減少
しています。その結果、4割の私立大学では定員割れを起こす
ような状況になりました。

しかし、私立医学部では2000年代に入り志願者数を6万2千人
増加させています。大学入試全体の中で他の学部には見られない
全く特別な動きを見せています。私立医学部は大学受験生の支持を
集め続けています。

2015年度入試で志願者増で目立った大学は東京医科大学がまず
挙げられます。前年の東京医科大学一般入試の志願者数は2,700人
でしたが、2015年入試では655人増の3,355人になりました。

東京医科大学は、それまで70人だった一般入試の募集定員を
2015年度入試から5人増やして75人にしました。定員増に
医学部志望者が敏感に反応したと考えられます。また、入試日程が
後ろに下がったことも志願者増の要因として見逃せません。
日程の変更により、受験生としては、受けやすくなりました。

私立医学部入試は毎年、様々な変更や変化があります。
常に最新で正確な情報を把握するようにして下さい。

来年、2016年度入試では東北地方に新しい医学部が
誕生するかもしれません。仙台市の東北薬科大学が
2016年4月の開設を目指し今年の4月17日に医学部の
設置認可を申請しています。

新しい医学部の誕生という大きな変化があるかもしれません。
ちなみに医学部が出来ると大学名は現在の「東北薬科大学」
から「東北医科薬科大学」に変更される予定です。

私立医学部2016年度入試日程も変化がありました。
詳しくは次回、お伝えします。