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医学部の地域枠、合格のポイント(2017-08-03)

一昨日、昨日と医学部の地域枠についてお伝えしてきました。
今や、医学部の地域枠は65校の医学部でなんらかの形で設定されています。
一方で医学部地域枠は大学ごとに様々で「ややこしい」から医学部受験生の
中にもあまり関心を持たない受験生が多いこともお伝えしました。

医学部受験生の中に地域枠に感心を持たない受験生がいることと、
卒業後の制限を嫌う医学部受験生が少なくないこと、更には募集定員が
少ないことから地域枠の志願者は少なく、一般的に医学部入試で地域枠は
一般枠に比べて入試難易度は低くなります。

例えば昨年の帝京大学医学部推薦入試では福島県特別地域枠2名が
あったのですが福島県特別地域枠での合格者はいませんでした。
帝京大学医学部としては、これまで一般入試で募集していた
福島県特別地域枠を、実施初年度の推薦入試で募集することになり、
ぜひとも合格者を出したかったと思いますが、それでも合格者はいませんでした。
福島県の高校生で医学部を志望されている方は、帝京大学医学部
推薦入試福島県特別地域枠を検討してみるといいと思います。
同じ様に昨年の東京医科大学推薦入試の茨城県地域枠でも定員を
満たしませんでした。茨城県の担当者によると7大学の医学部で
茨城県地域枠を行っていますが大学から「一般入試より易しい」と
言われることがあるそうです。

さて、厳しい医学部入試ではいろいろな角度から合格の可能性を
探る必要がありますが、医学部地域枠入試も見過ごすことのないように
したいものです。確かに医学部の地域枠は大学によって様々で自分一人で
調べることは大変でしょうから、医学部入試に詳しい予備校などに
相談されるといいでしょう。

前置きが長くなりましたが、今日の本題は
「医学部の地域枠、合格のポイント」
です。

医学部の地域枠は大学によって入試種別や出願資格、定員、
指定自治体などが異なりますが、唯一共通なのは
「医学部卒業後、決められた年限は指定された地域や診療科で医師として働く」
という点です。

この条件を満たさなければ地域枠の意味そのものが無くなって
しまいます。ですから医学部の地域枠では「卒業後、本当に残るのか?」
という点は極めて厳密に問われます。

ですから、医学部地域枠の面接では一般枠とは異なり、この点を
しっかり聞かれます。場合によっては大学の面接の他に県などの
面接がある場合もあります。
医学部の地域枠の面接では
「ご安心下さい。医学部卒業後は間違いなく指定された地域で医師として働きます」
ということを面接官に伝える必要があります。
ただ表面的な話をするだけでなく面接官が「本気だ」と
感じなければなりません。

そのためには出身地の受験生が「生まれ育った地だから」というのは
当然で、それに加えてその地域の医療事情について十分に理解している
ことも必須になります。

特に、出身地ではなく縁のない地域の地域枠を受験する際には、
「なぜ、この地域(県)なのか」をきちんと伝える必要があります。
東京の医学部受験生が他県の地域枠を受験するのであれば少なくとも
その県・地域の医療事情について多少なりとも知識を持ち、面接では
「この地域の医療事情はこうで、自分はこういう面でこの地域の医療に貢献したい」
と言えることが医学部地域枠合格のポイントです。

またそもそも、その地域の地域枠の内容について十分に理解
しておくことは大前提です。

地域枠で入学した学生がそこに残らず、卒業後直ぐに出身地に
戻ってしまうことが現実に起きています。ですから、大学としても
当該地域に本当に残るのかどうかは大変気にしていますので、
少なくとも面接で面接官に疑念を持たれないようにして下さい。

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