医学部入試

22の医学部で女子合格率が男子を上回る(2019-05-29)

昨日に続き、5月22日(水)の朝日新聞朝刊の
「医学部合格率 男女差縮まる」という記事か
らです。

昨日は1面の記事からお伝えいたしましたが、
本日は32面の「逆転の大学も」からです。

32面には、朝日新聞の調査に回答を寄せた78
の医学部の男女の合格率が表になって掲載され
ています。その表を見ると女子の合格率の方が
男子より高い医学部は78大学中22大学です。

この朝日新聞の調査は、2019年度入試につい
ての調査ですが、文部科学省の2018年度医学
部入試についての調査によると女子の合格率が
男子を上回った医学部は22校で、大学数とし
ては変わっていません。

ただ、もう少し詳しく見ると2018年度入試で
は、男女の合格率がほぼ同じの「0.99」の医学
部が4校あるなど、女子の合格率が男子を上回
っていてもその差はわずかでした。

一方、2019年度の医学部入試では、女子の合格
率が男子を上回った大学の男女差は拡大していま
す。2019年度医学部入試で、女子の合格率が男子
を最も大きく上回ったのは、埼玉医科大学で男子
の合格率を女子の合格率で割ると0.66となります。
2018年度の医学部入試では0.78が最大でしたの
で、昨年は見られなかった数字です。次に弘前大
学医学部が0.68、旭川医科大学が0.77と続きま
す。この他に昭和大学医学部と北里大学が0.78、
聖マリアンナ医科大学が0.79と私立医学部が続き
ます。

女子の合格率が男子を上回った22の医学部のう
ち私立医学部は14大学、国公立医学部は8大学
でした。

また、2018年度と2019年度の2年続けて女子
の合格率が男子の合格率を上回った医学部は、
北里大学医学部、川崎医科大学医学部、弘前大学
医学部、大分大学医学部の4校でした。

逆に男子の合格率が女子の合格率を最も上回った
のは1.80の京都大学医学部で、男子の合格率は女
子の2倍に近くなっています。ただ、京都大学医
学部の昨年の入試は1.10と男女ほぼ同じ合格率で
したので、「たまたま」と考えていいと思います。

この朝日新聞の調査を見て医学部全体として「女
子差別」については改めて、ほとんど考えなくて
いいように感じましたが、実際の入試はメンタル
も大きな要素となりますので、医学部入試の受験
校を決める際には、こういった資料を利用するの
もいいでしょう。