医学部入試

国公立医学部、後期日程廃止相次ぐ(2019-06-15)

国公立医学部受験の難しさの一つは、
限られた受験チャンスで力を出し切ら
なければならないことです。

まず、1年に1回のセンター試験で実
力どおりの得点を取る必要があります。
センター試験を失敗してしまうと、2次
試験があるとはいえ、厳しい戦いになら
ざるを得ません。

そして、その各大学で行われる2次試験
は、医学部では中期日程が無いため、前
期日程と後期日程の2回のチャンスしか
ありません。10校程度を受験する場合が
多い私立医学部受験とは、違いが顕著です。

国公立医学部2次試験は、前期日程と後
期日程の2回しか受験機会がありませんが、
後期日程の募集人員は減少を続けています。
国公立医学部後期日程の募集人員が減少し
ているのは、主に後期日程を廃止する大学
が多くなっているためです。

今春の国公立大学医学部一般入試で後期日
程の入試を実施したのは51大学中23大学
でした。国公立医学部で後期日程を実施す
る大学は、半数を下回っています。

来年度、2020年度入試では更に、募集人員
20名の鳥取大学医学部、募集人員5名の広
島大学医学部、募集人員23名の福島県立医
科大学医学部の後期日程が廃止になります。

これにより後期日程を実施するのは、国公
立医学部51大学中20大学となり、後期日
程を実施する医学部は4割を切ります。

国公立医学部入試は、これまでも前期日程
一発勝負の様相を呈していましたが、ます
ます「前期一発勝負」の色が濃くなります。

国公立医学部受験生の皆さんは、来年度
入試では後期日程の門が更に狭まりますの
で、前期日程の出願は慎重に考える必要が
あります。