医学部入試

偏った情報が足を引っ張る(2019-10-08)

医学部受験生も歯学部受験生も、いろいろな人の
アドバイスを聞くこともあるでしょう。多くは
有益なアドバイスだと思いますが中にはかえって
受験生の足を引っ張るようなアドバイスもありま
す。

例えば、医学部受験生が医学部に合格した先輩の
話を聞くこともあるでしょう。身近な先輩の話で
すから、素直に受け止めると思います。

例えば「この問題集が最高」と言われたら自分も
その問題集をやってみたくなると思います。

本当に、その問題集が自分に合っているのでしょ
うか?

その先輩が、その問題集を手に取った時と自分の
今の状況は同じですか?その先輩が問題集をやり
始めた時の状況は分かっていますか?

自分は、その科目に苦手意識があって「何かいい
問題集はないですかね?」と聞いた相手の先輩は、
その科目に苦手意識がなかったかもしれません。

「俺もなかなか上手くいかなかったけど、この問
題集を使ったら、すごく伸びた」と言ってくれた
先輩は苦手意識が無いため、スムーズに問題集に
入って行けたかもしれません。

しかし、自分がやってみたら「なんか分かりにく
い」「なかなか進まない」ということになるかもし
れません。

親が知り合いから「うちの子どもは、こうやった
ら上手くいった。」という話を聞いてくることも
あるでしょう。この場合は特に、上手くいったと
いう人のことを詳しく分かっていないことが多
いと思います。

また、親はそう思っていても実は、そうではな
かったりするかもしれません。親は、自分のこ
とではありませんので、常に正確に分かってい
るとは言えません。

受験生の皆さんも親が話すことについて「何言
ってるんだろう」「ちょっと違うんだけどな」と
思うこともあるかもしれません。

受験生に対するアドバイスの類は、善意で言って
くれています。しかし、中にはかえって受験生の
ためにならないこともあります。

医学部受験生も歯学部受験生も、善意のアドバイ
スだからこそ参考にしたくなると思います。ただ、
一歩踏みとどまって、そのアドバイスは本当に今
の自分に相応しいアドバイスなのか考えてみてく
ださい。