医学部入試

一昨日、昨日と医学部の地域枠についてお伝え
しました。医学部入試で、地域枠は一般枠に比
べ、難易度が低くなることが一般的ですので、
チャンスの大きい医学部入試と言えます。

では医学部受験生の皆さんが、医学部の地域枠
を検討する際には、どういったことに注意する
必要があるのでしょうか?

まず、なんと言っても「自分に受験資格がある
か」です。

医学部の地域枠の受験資格には、出身地制限が
ある場合が多くあります。例えば、東京慈恵会
医科大学、順天堂大学医学部、杏林大学医学部
で、合計25人の募集がある東京都地域枠の場
合、「都内在住または、都内の高校卒業・卒業
見込み」が出願条件の一つになっています。

この他に「専願(合格したら必ず入学)」「医師
免許取得後、東京都が指定する医療機関で9年
間以上の勤務」といった条件があります。

地域枠の出願条件を確認して、自分が出願条件
を満たしているかを確認してください。

この時、「出身地じゃないからダメだ」と簡単に
結論を出さないでください。

近畿大学医学部と川崎医科大学で始まった静岡
県地域枠は、その後拡充が続き2021年度入試
では、9大学62人にまで増えました。近畿大学
医学部の静岡県地域枠は、2021年度では更に
5名増員となりました。9大学の静岡県地域枠
には、出身地による制限はなく全国の医学部
受験生が受験することが出来ます。

また、近畿大学医学部には、静岡県地域枠の
他に3名の大阪府地域枠、2名の奈良県地域
枠、10名の和歌山県地域枠があります。

この中の大阪府地域枠は2020年度入試まで
は出身地制限があったのですが、2021年度
入試では出身地制限が廃止され、全国の医学
部受験生に出願資格が与えられました。

このように、地域枠は変化します。最新の
情報を確認してください。

もう一点、卒業後の義務も必ず確認してくだ
さい。

先ほど触れた東京都地域枠の場合、入学した
大学医学部の学費全額を、東京都が奨学金と
して貸与します。さらに生活費として月額10
万円も貸与されます。

卒業後、東京都が定めた9年間以上の勤務な
どの「義務」を果たした場合、貸与金の返還
は、免除されます。

経済的には、国公立大学医学部に進学するよ
り、はるかに有利になります。

こういった面も含めて、医学部には地域枠も
あることを忘れないでください。

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