医学部入試

何度でも言う、医学部入試は他学部とは違う!

このブログでは、これまで何度となく「医学部入試
は、他学部の入試とは全く違う」ということをお伝
えしてきました。

旺文社の蛍雪時代11月号は「併願」について特集
されています。その特集記事を見て、「医学部受験
生には当てはまらないところも多い」と思いました。

蛍雪時代は、長い伝統を誇る信頼できる受験情報誌
だと思います。ただ、大学受験生全体を対象として
いますので医学部入試とはズレを感じることもあり
ます。

蛍雪時代11月号の併願特集には「第一志望校と併
願校で受験科目を共通化する」ということも書かれ
ています。

私立医学部入試(一般選抜)の試験科目は、基本
的にどの大学も同じなので、この点では悩むこと
は無いと思います。「帝京大学医学部や昭和大学
医学部を国語受験する」などの特殊なケースもあ
りますが、試験科目で悩むことは無いと思います。

ただし、医学部の共通テスト利用入試は大学によ
って合否判定に使用する科目が異なります。ここ
は注意が必要です。

「併願特集」に掲載されている、早稲田大学や立
命館大学などを併願して京都大学工学部に進学し
た方のアドバイスに「併願校の受験は、本命への
準備として自分の実力を確認したり、実戦感覚を
つかんだりするためのいい機会です」とあります
が、医学部受験生はちょっと違うと思います。

国公立大学医学部と私立医学部を併願する場合、
国公立大学医学部と私立医学部で、試験時間や
問題そのものの難易度がかなり違う場合が多い
ので、併願校の受験が本命校準備のいい機会に
はなりにくいところがあります。

私立医学部と国公立大学医学部を併願すること
で、私立の準備も国公立の準備も、どちらも中
途半端になってしまう恐れがありますので、注
意してください。

合格者のアドバイスとして一橋大学商学部に進
学した方が「私は本命校の受験前に確実に一つ
は合格を確保しておきたかったので、共通テス
ト利用方式に多めに出願しました」とあります。

この方は、慶應大学商学部や明治大学法学部、
立教大学経営学部など、合計9校の私立大学共
通テスト利用入試に出願されています。

しかし、私立医学部の共通テスト利用入試の
ボーダーラインは国公立医学部以上に高くなる
ことも珍しくありませんので、「共通テスト利
用入試で確実に合格を」という考えは全く通じ
ません。

あるとすれば、「他学部を併願する」場合でし
ょう。アドバイスしている一橋大学商学部の方
は、様々な学部を併願しています。学部より大
学を優先しているように感じますが、医学部受
験生の感覚とは違うように思います。

医学部受験生の皆さんは、大学受験全体の話と
医学部受験とで、共通する部分と異なる部分を
分けて考えてください。

*オンライン個別について詳しくはこちらから*