医学部入試

国公立医学部前期スタート、今年の状況と私立への影響は?

国公立大学各大学が行う個別試験、いわゆる国公立
大学2次試験の前期日程が今日から始まりました。
医学部や歯学部は面接もありますので、今日と明日
の2日間が基本になります。

文部科学省は、「令和4年度国公立大学入学者選抜
確定志願状況」を発表しています。それによると
国立大学全体の志願者は、昨年を7022名上回る
302,953名でした。公立大学は前年を3780名下回
る125,704名で、国立大学と公立大学を合わせた
志願者は前年を3242名上回る428,657名でした。

このうち、前期日程の国公立大学全体の志願者は
233,997名でした。特に、国公立大学医学部では
前期日程しか入試を行わない大学が多く、「前期
一発勝負」と言えるような状況です。

今年の共通テストは難しく、共通テスト直後は
受験生が難関学部の医学部を諦める動きが見ら
れました。しかし、受験生全体の得点が伸び悩ん
だことが分かるにつれ、気持ちを持ち直すことが
出来たようです。

さて、大学別の国公立大学医学部医学科の志願
状況を見ると、前期で倍率3倍を下回った医学部
が、いくつかあります。

前期の医学部医学科一般枠を見てみると、札幌医
科大学2.6倍、金沢大学2.9倍、名古屋大学1.7倍、
名古屋市立大学2.7倍、京都大学2.6倍、京都府立
大学2.9倍、大阪公立大学1.9倍、神戸大学2.7倍、
鳥取大学2.7倍、徳島大学2.7倍、九州大学2.8倍
となっていて、東海地方以西の医学部が目立ちます。

国公立大学医学部前期で、最も高倍率となった
のは、岐阜大学医学部で倍率は10.4倍でした。
次いで、島根大学と愛媛大学の7.1倍、広島大学
6.9倍、福井大学6.7倍、香川大学6.6倍でした。

ちなみに、東京大学理科3類は4.3倍でした。

国公立大学医学部の「足切り」は、共通テストの
難化により昨年に比べかなり下がったようです。
東京大学では、足切り通過者の平均点(第1段階
選抜の合格者平均点)を公表していますが、理3
で前年より98.86点も低くなっています。理1で
も59.11点、理2でも64.45点、第1段階選抜合
格者(足切り通過者)の平均点が下がっています。

国公立医学部の「足切りライン」が、かなり下が
った、と思われますので私立医学部との併願者の
多くが国公立医学部を受験していると思われます。
そうすると、国公立医学部の結果を待ちますので、
私立医学部の繰り上げが遅くなるかもしれません。

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