医学部入試

ALS嘱託殺人事件の初公判、医学部受験生は要注目

2019年に難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)の当時51歳の女性患者本人からの依頼でこの女性患者を殺害したとして、嘱託殺人などの罪に問われている元医師に対する裁判の初公判が京都地方裁判所で開かれました。

 

この事件は、難病のALS患者から依頼を受け二人の医師が、女性が暮らすマンションを訪れ、「胃ろう」から薬物を注入し死に至らせた、とされる事件です。

二人の医師のうちの一人に対する裁判が始まりました。

なお、今回の裁判で被告とされている一人は、事件当時は医師でしたが、その後に医師免許取得に不正があったとして医師免許を取り消されていますので、「元医師」となります。

 

検察、被告双方の主張には隔たりがあり、裁判は続いていきます。医学部受験の面接や小論文では、この「ALS嘱託殺人」について問われることが予想されます。

「この事件を知っているか?」「この事件について、どう思うか?」といった質問が想定されます。

 

「事件の詳細について話せる必要はない」、と思いますが、「聞いたことがない」は、社会的に注目度の高い事件ですから医学部受験の場では、さすがにまずいでしょう。

 

「回復の見込みが無いと思われる患者が、苦しみから逃れるために自らの命を絶とうと考えた時、医師はどうすべきか」という重いテーマです。

「君は、どう思う?」と問われた時に、「分かりません」の一言で済ませるのは避けたいところです。

少なくとも、「こういう点やこういう点で、非常に難しい問題だと思います。自分でも、どうすべきかは結論が出ていません」くらいは答えたいところです。

 

この裁判は、まだ続きます。

また、もう一人の被告となっている医師に対する裁判は別に行われます。

社会的に注目度の高い裁判ですので、公判が開かれるたびに、報道されると

思いますので、サッとでいいので見ておくといいでしょう。

 

医学部教員なら、ぜひ受験生に問うてみたいテーマだと思います。

「医学部受験では頻出のテーマ」となると思います。