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聖マリアンナ医科大学、愛知医科大学の補欠繰り上げ合格(2016-3-23)

今日、聖マリアンナ医科大学で28名の
繰り上げ合格
が発表されました。
これで補欠順位90位の人まで繰り上がったことになります。

また、愛知医科大学の繰り上げ合格
今日10時の時点で一般92位、センター利用20位まで
繰り上げ合格
になりました。
93名が一般の1次補欠になっているので、
2009年度以来、7年ぶりに愛知医科大学の繰り上げ合格が
2次補欠まで回ることになりそうです。

今年の愛知医科大学の繰り上げ合格が
例年より早いペースで回っているのは、
同じ愛知県にある藤田保健衛生大学
一般前期で去年より60名以上多い180名を
正規合格で出した
ことが理由のひとつとして挙げられます。

今年から藤田保健衛生大学は
一般前期の募集定員を5名増やして80名としました。
正規合格者のうち、成績上位80名を特待生として
初年度の授業料および教育充実費を免除しました。

そのこともあり、藤田保健衛生大学と愛知医科大学の両方を受けた受験生が
藤田保健衛生大学を選択する割合が高くなった結果、
愛知医科大学の入学辞退者が増えているのではないかと推測できます。

また、聖マリアンナ医科大学は昨年より50名多い
150名を正規合格者
として発表しましたが、
今日の発表で補欠順位90位の人まで
繰り上げ合格になりました。
去年は3月26日の時点で95位まで回っており、
4月1日を過ぎても繰り上げ合格が出て、
最終的には補欠順位141位まで回りました。

昨年より50名多く正規合格者を出したにも関わらず、
聖マリアンナ医科大学の繰り上げ合格が、
ここまで順調なペースで回っている理由のひとつとして、
1次合格者を492名と絞ったことが挙げられます。

聖マリアンナ医科大学の1次合格者は
去年は533名、その前の年は550名でした。
それを100名近く絞ったことにより、
1次合格のボーダーラインが上がり、
今年の聖マリアンナ医科大学に1次合格したメルリックスの生徒は
ほぼ全員が他の医学部にも合格しています。

よって、正規合格者を50名多く出しても、
入学辞退者が例年より多いために、
繰り上げ合格も回っているものと思われます。

このように、入試日程や1次合格者数など
本当にわずかなことで私立医学部の入試状況は左右されます。
繰り上げ合格の人数も過去のデータは参考になりますが、
それがそのまま今年も当てはまるとは限りません。

繰り上げ合格を待っている受験生にとっては
苦しい日々が続くでしょうが、
どうか皆さんのところに1日も早く春が来るように
願っています。