最近の私立歯学部入試では、一般入試の前に多くの受験生が
推薦入試やAO入試を受験します。例えば私立歯学部の推薦入試は、
明海大学歯学部を除く全ての歯学部で行われます。
明海大学歯学部を第一志望とする歯学部受験生でなければ、
すべての歯学部受験生の第一志望校は推薦入試を行っています。
第一志望校が推薦入試を行っているとなると受験資格さえ満たせば、
受験することを考えるでしょう。
ここで、「受験する」ではなく「受験することを考える」としたのは
受験生の微妙な心理を考えてのことです。第一志望校の受験資格は
満たしているものの、人気があって難関ということになれば、合格する
可能性を考えて他大学と迷うこともあるでしょう。
一般入試のように何度も受験できればいいのですが、推薦入試は
合格したら必ず入学するという条件のついた専願制ですから基本的に
1校しか受験できません。
自分の中の志望順位と入試難易度、合格の可能性をきちんと考えて
出願する大学を決めなければなりません。
その際に、しっかり確認しなければならないのが試験科目です。
歯学部推薦入試の試験科目は大学によって様々です。
例えば人気の高い東京歯科大学推薦入試の試験科目は、
一般入試と同じ英語、数学、理科1科目、小論文、面接です。
出題範囲も一般入試と同じです。
日本歯科大学の推薦入試では、学力試験は英語のみが行われます。
東京の生命歯学部は小論文もありますが、新潟生命歯学部では
小論文は行われません。
昭和大学歯学部推薦入試の学力試験は英語、数学の他に理科2科目が
課されます。私立歯学部の入試では普通、理科は1科目だけで、
昭和大学歯学部でも一般入試では理科は1科目ですが、昭和大学歯学部
推薦入試では理科2科目が課されます。
ここで気を付けて欲しいのは昭和大学歯学部の推薦入試と一般入試では
出題範囲が異なることです。昭和大学歯学部推薦入試の数学は数学Ⅰのみですが、
一般入試では数学Ⅰの他に数学Ⅱ、数学A、数学Bも出題範囲に入ります。
また、推薦入試の理科は2科目ですが基礎科目だけが出題範囲となります。
英語も推薦入試では、コミュニケーション英語Ⅰだけが出題範囲になります。
また、私立歯学部推薦入試では、岩手医科大学歯学部のように小論文と
面接だけで学力検査を行われないように見える大学もありますが、
岩手医科大学歯学部推薦入試の小論文は実質的に英語の試験と言っても
いいでしょう。
私立歯学部推薦入試は、どこの大学に出願するか迷うこともあるでしょうが、
その時は試験科目をしっかり把握して考えて下さい。
次回は歯学部AO入試についてお伝え致します。