医学部受験、歯学部受験では一般選抜の前に学校推薦型選抜(推薦入試)や総合型選抜(AO入試)の受験を考える受験生も多くいます。
ただ、学校推薦型選抜や総合型選抜で受験生を悩ませるのが、「高校が学校推薦型選抜と総合型選抜を合わせて1校しか受けさせてくれない」ことです。
受験生としては医学部合格、歯学部合格のチャンスを増やすために「学校推薦型選抜1校、
総合型選抜1校の、せめて2校は受けたい」と考えると思います。
場合によっては「学校推薦型選抜で2校受けたい」と考える受験生もいるでしょう。
例えば、「医学部受験で学力勝負を避けたい」という女子受験生を指導する時に、私なら「東邦大学医学部総合入試と東京女子医科大学の推薦入試があるよ」と話すと思います。
この時、受験生が「両方とも受けたい」と言えば、私は、「両方受けていいか、高校に確認して」と言います。
歯学部受験では、生徒が「昭和大学歯学部総合型選抜と東京歯科大学学校推薦型選抜を受けたい」と言えば、同じように「受けていいか、高校に確認して」と言います。
受験生が「受けたい」と言っているのに、基本的に高校はなぜ「どちらか1校にするように」と言うのでしょう?
これは、ほとんどの医学部学校推薦型選抜、総合型選抜も歯学部学校推薦型選抜、総合型選抜も「合格した場合は、必ず入学する」という条件のついた「専願制」だからです。
「合格したら必ず入学する専願制の試験を2校受けて、2校とも合格したらどうするんだ」ということです。
高校の考えも分からないでもありません。
しかし、「先に受けた1校の合格発表の後に、もう1校の試験がある」場合もあります。
このケースの場合、「先に受けた大学に合格していたら、もう1校は受けない」ということで問題はありません。
特に、総合型選抜と学校推薦型選抜では試験時期が離れることが多いので、本来であれば2校受けられるはずです。
ただ、高校の先生は忙しく、「細かいことまで見ていられない」というのが本音のようです。
ですから一律に「推薦・AOは1校だけ」としているようです。
高校によっては、「最初の受験校の合格発表の後に、もう1校の試験があるのであれば2校の受験を認める」という高校もあります。
高校によって対応が異なりますので、2校の受験を考えているのであれば、高校に確認するといいでしょう。
医学部の総合型選抜では東海大学医学部「希望の星育成」は専願制ではなく、合格して入学手続きをした後でも入学辞退をすることが出来ます。
昨年、東海大学医学部「希望の星育成」に合格したメルオンの生徒は、一般選抜で他の医学部を受けてもよかったのですが、一般選抜は受験せずそのまま東海大学医学部に進学しました。
歯学部では、大阪歯科大学推薦入試は専願制ではありません。
オンライン個別指導メルオンの生徒でも、大阪歯科大学推薦入試と東京歯科大学推薦入試の両方を受けて、両方とも合格した生徒がいます。
この生徒は、専願制の東京歯科大学に進学しましたが、何も問題はありません。
「医学部受験、歯学部受験で合格のチャンスを増やしたい」と受験生が考えるのは当然です。
もし、そう考えるのであれば一度、高校に確認しておくといいでしょう。