目次
- はじめに:昭和医科大学に推薦入試が誕生
- 推薦入試の概要と出願条件
- 選抜方法と試験科目の詳細
- 試験日の特徴と対策のポイント
- 他大学との比較と志願者層の変化
- 受験生・保護者へのアドバイス
- まとめ:推薦導入で昭和医科がどう変わるのか
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- はじめに:昭和医科大学に推薦入試が誕生
昭和医科大学医学部が、2026年度入試(令和8年度)より新たに「学校推薦型選抜」公募制を導入することを正式に発表しました。
これまで昭和医科大学の医学部入試といえば、一般選抜1期・2期が中心でしたが、今回初めて公募制推薦入試が加わります。
昭和医科大学医学部は推薦入試を行っていなかったわけでは有りません。
しかし、行っていたのは募集人員2名の特別協定校推薦と募集人員7名の卒業生推薦入試で、非常に限られた受験生しか受けることが出来ませんでした。
ここに、新たに募集人員10名で公募制推薦入試が加わりました。
これは首都圏の私立医学部の中でも大きなニュースです。
従来から推薦入試を実施している帝京大学、東邦大学、日大、東京医科大学などに加え、昭和医科大学も新たに「現役生向けの推薦枠」を設けることで、入試の幅が広がることになります。
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- 推薦入試の概要と出願条件
今回の「昭和医科大学医学部・学校推薦型選抜」の概要は以下の通りです。
- 募集人員
10名
- 出願資格
出願条件は非常に明確です。
- 現役生限定(浪人生は出願不可)
2026年3月に高等学校または中等教育学校を卒業見込みの者。 - 評定平均4.3以上
高校3年間の全体の学習成績の状況(評定平均値)が4.3以上であること。
つまり、ほとんどの科目で「4」や「5」を取っている必要があります。
これは医学部の中でもかなり高い基準です。 - 学校長の推薦があること
人物・学力ともに優れ、学校長が自信を持って推薦できる生徒に限られます。 - 専願制(合格すれば入学を確約すること)
合格した場合、他大学には出願せず、昭和医科大学に必ず入学することが条件です。
つまり、現役で優秀な成績をおさめ、かつ強い医師志望と昭和医科志望を持つ生徒に門戸が開かれる入試方式といえます。
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- 選抜方法と試験科目の詳細
昭和医科大学の学校推薦型選抜では、学力試験・小論文・面接が課されます。
特に学力試験は歯学部・薬学部・保健医療学部と同日実施されます。
以下に詳しく説明します。
- 試験科目構成
試験区分 | 科目 | 補足 |
英語 | 英語総合 | リーディング・文法・語彙中心の基礎〜標準レベル問題 |
数学または国語 | いずれか選択 | 数学を選ぶ場合、「数学Ⅰのみ」が出題範囲、国語を選ぶ場合は現代文。 |
理科 | 2科目 | 「基礎科目(物理基礎・化学基礎・生物基礎)」から選択、発展内容は含まれない。 |
小論文 | 医学・社会・倫理などのテーマ | 医学部らしい医療倫理や課題意識を問う内容が多いと予想。 |
面接 | 個人面接 | 医師志望理由、人格、協調性、思考力を総合評価。 |
- 難易度・出題傾向の予測
昭和医科大学の推薦入試は初年度のため、過去問が存在しません。
しかし、試験日が歯学部・薬学部・保健医療学部と同じであることから、問題も共通である可能性が高いと考えられます。
したがって、昭和大学歯学部の推薦入試の過去問を解いておくことが最も有効な対策になります。
とくに以下の点に注意して勉強しておきましょう:
- 英語:標準的な長文読解+文法問題。スピードと正確性を重視。
- 数学:出題範囲が「数学Ⅰのみ」なので、関数・二次関数・集合・論理・数と式を完璧に。
- 理科:基礎範囲(物理基礎・化学基礎・生物基礎)からの出題。公式暗記ではなく、原理の理解が必要。
- 小論文:医療倫理・チーム医療・高齢化社会などのテーマを中心に、意見を筋道立てて書く練習を。
- 面接:自分が満足する答えではなく、昭和医科大学医学部の面接官が満足する答えを準備。
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- 試験日の特徴と対策のポイント
推薦入試の試験日は、歯学部・薬学部・保健医療学部と同日に設定されています。
そのため、昭和医科大学としては全学統一日程で推薦入試を実施し、同一試験問題を使う可能性が高いと考えられます。
配点は英語50点、数学または国語50点、理科2科目100点(1科目50点)、小論文30点、面接70点。
英語や数学の配点より、面接の配点の方が高くなっていることに注意してください。
- 試験実施の流れ(予想)
- 学力試験(午前:英語・数学/国語・理科)
- 昼休み後、小論文
- 面接試験(個別)
- 対策のコツ
- 過去問は歯学部・薬学部の推薦入試問題を使用する
- 数学Ⅰと理科基礎の徹底復習(難問は少ないが、ケアレスミスで差がつく)
- 小論文は一般選抜の過去問で練習
- 時間配分練習を早期に行う
- 面接「高得点であっても面接試験の評価が著しく低い場合は不合格とします」とはっきり書かれている。特に寮生活についての質問が重要
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- 他大学との比較と志願者層の変化
首都圏で推薦入試を実施している医学部は、以下の通りです。
- 帝京大学
- 東邦大学
- 日本大学
- 埼玉医科大学
- 聖マリアンナ医科大学
- 東京医科大学
- 東京女子医科大学
- 北里大学(指定校推薦)
この中で、昭和医科大学と志願者層が重なるのは「東京医科・日本大学・東邦大学」の3校と考えられます。
これらの大学はいわゆる旧設医学部で、受験者層も非常に近いと言われています。
- 志願動向の注目ポイント
- 昭和医科大学の新推薦枠により、上記3校への出願者が一部流れる可能性あり。
- 評定4.3以上の優秀層が推薦で昭和医科へ流れることで、一般入試の競争構造も微妙に変化。
- 首都圏の推薦志向(安全志向)がさらに強まり、「推薦+一般」併用戦略を取る受験生が増加。
結果として、2026年度は昭和医科・東京医科・東邦・日大の推薦入試ラインが注目される年になりそうです。
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- 受験生・保護者へのアドバイス
- 高校1・2年生へ
推薦入試では評定平均が4.3以上必要です。
これは「定期テストで平均90点前後を維持」してようやく届くレベルです。
まずは日々の授業と定期テストを大切にし、地道に成績を積み上げましょう。
また、医師志望理由や将来像を早いうちから考え、面接や小論文に活かせるようにしておくと有利です。
- 高校3年生へ
早めに昭和医科大学歯学部の推薦過去問を入手して、出題形式・傾向を確認しましょう。
「数学Ⅰ」「理科基礎」など範囲が限られている分、完璧な仕上げが可能です。
また、小論文対策は一般選抜の過去問を利用して書き慣れるといいでしょう。
面接は一般的な医学部面接でよく聞かれる質問に加え、1年次の4人部屋での寮生活について聞かれます。
「面接ダメなら落とす」とはっきり言っていますので、昭和医科大学の面接官がどういう答えを求めているか、面接官が満足すること答えを分かっている人に指導してもらうといいでしょう。
富士吉田キャンパスに行ったことも無い人の面接指導では心配です。
もちろん、メルオンはきっちり把握しています。
- 保護者の方へ
昭和医科大学医学部の推薦入試は「現役・専願制」であるため、合格すれば確実に進学先が決まる一方、不合格になった場合は一般選抜へ切り替える必要があります。
万一に備え、スケジュール管理やメンタルサポートをしっかり行って、受験生を支えてください。
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- まとめ:推薦導入で昭和医科がどう変わるのか
昭和医科大学が新たに推薦入試を導入することは、「現役・優秀・意欲的な学生を早期に確保する」という大学側の明確な方針を示しています。
- 出願条件は 現役生のみ・評定4.3以上・学校長推薦・専願制
- 試験科目は 英語・数学(または国語)・理科2科目+小論文+面接
- 数学は 数学Ⅰのみ、理科は 基礎科目 が範囲
- 歯学部・薬学部・保健医療学部と同日実施 → 過去問対策が有効
初年度となる2026年度入試は、他の首都圏私立医学部の推薦入試にも影響を与える注目の年です。
昭和医科大学を志望する受験生はもちろん、東京医科・日大・東邦を検討している受験生も、今後の動きをしっかり追っておく必要があります。
📘 ポイントまとめ
- 現役限定&評定4.3以上で出願可能
- 数学Ⅰ・理科基礎中心で対策しやすい
- 歯学部推薦の過去問が最有力教材
- 面接は非常に重要
- 東京医科・日大・東邦との志願層が競合