歯学部入試

目次

 

  1. 過去問がなくても戦える理由 ― 受験者報告の力
  2. オープンキャンパス参加で最新の空気をつかむ
  3. 小論文対策は「出る問題」に強くなる、オリジナル教材
  4. 面接対策は大学別でなければ意味がない
  5. 学力試験対策は必要なことに絞って伸ばす
  6. 出願書類は合否の土台 ― 添削の重要性
  7. 合格は運ではなく、情報と準備
  8. 保護者の方に、ぜひ知っておいていただきたいこと
  9. 保護者の関わり方が推薦入試の「見えない差」になる

今年の受験が一段落し、まず最初にお伝えしたいのは——
今年は、歯学部推薦・編入で「メルオン過去最高レベル」の合格実績になったということです。

  • 東京歯科大学 推薦:9名合格
  • 日本歯科大学 推薦:7名合格
  • 大阪歯科大学 推薦:2名合格
  • 大阪歯科大学編入:1名合格
  • 昭和医科大学 歯学部 推薦:1名合格
  • 新潟大学 歯学部 編入:1名合格

これは合格のご報告を頂いた方だけの数字で、これからさらに増えると思います。

数字だけを見ると「すごいですね」と言っていただけることが多いのですが、私たちメルオンとしては「再現性のあるやり方を徹底した結果」だと考えています。
今回は、受験生・保護者の方が一番知りたいであろう「なぜ結果が出たのか」を、できるだけ丁寧に説明致します。

なお、オンライン個別指導メルオンでは毎年、大学別歯学部推薦対策講座も行っています。

  1. 「過去問がない推薦」でも戦える最大の理由:受験者からの「詳細な報告」

私立歯学部の学校推薦型選抜(推薦入試)で最も困るのは、「過去問が手に入らない」、「出題傾向が公開されていない」ことです。

東京歯科大学や日本歯科大学では推薦の過去問を公表していません。
大阪歯科大学では前年の推薦入試の過去問しかくれず、編入試験の過去問は一切公表していない上に、出題範囲も明らかにしていません。
昭和医科大学では推薦入試の過去問は公表しますが、解答はありません。

ここで多くの受験生が陥るのが、

  • 何を対策すべきか分からず不安になる
  • 予備校や学校の先生が「想像」で対策してしまう
  • 結果、準備の方向がズレる

という状態です。

医学部に詳しい先生はいても、歯学部に詳しい先生は、なかなかいません。
そうすると私達からすると「出ない問題を一生懸命やっている」ことになりがちです。
歯学部を目指す受験生が、受験勉強に使える時間は限られています。
「志望する歯学部に合格するために必要なことに絞って勉強する」ことが合格の秘訣ですが、そのように出来ていない受験生が多いのが現実です。

私たちは「過去問が無い」、「過去問が1年分しかない」、この問題を、毎年、そして今年は特に強く、「受験した生徒からの詳細な報告」によって解決しました。

受験者報告で把握している情報(例)

  • 学力試験:どういう形式か/難易度/頻出領域/時間に対する問題量
  • 小論文:テーマ傾向/問われ方(意見型・課題解決型など)/字数・時間/評価される観点
  • 面接:実際に聞かれた質問/深掘りの方向/志望理由の詰められ方/面接官の人数/面接の雰囲気
  • 当日の流れ:集合から退室までの段取り/待機時間/注意事項/昼食/トイレ

つまり、過去問がなくても
「今年の本番に近い情報」を、受験者の一次情報として揃えられるのです。

そしてこの情報が揃えば、あとは簡単です。
「出る問題に時間と労力を集中する」だけです。

  1. 各大学のオープンキャンパスに毎年参加し、「最新の空気」を掴む

入試対策というと、問題演習ばかりを想像されるかもしれません。
しかし推薦入試(学校推薦型選抜)では、実はそれと同じくらい、場合によってはそれ以上に

「大学がどんな学生を求めているか」
「今年のトピックや重点がどこにあるか」

が重要になります。

そこで私たちは、毎年、各大学のオープンキャンパスに参加し、最新情報を集めています。

  • 学部説明で強調されている教育方針
  • 入試説明での言い回しの変化(重視点の変化が出やすい)
  • 個別相談で見える「現場の温度感」
  • 受験生に求められる資質(大学が本当に見たいポイント)

これらはネットの情報だけでは掴みにくい部分です。
だからこそ、推薦入試で差がつきます。

  1. 小論文対策は「出る問題」に強くなる:オリジナル教材で型を完成させる

私立歯学部の推薦入試では、小論文が合否を左右するケースが珍しくありません。
例えば、日本歯科大学の学校推薦型選抜では学力試験は試験時間30分の英語だけです。
当然、英語に自信のある受験生が受けるのですが、不合格になる受験生もいます。

「英語は出来ているが、小論文が書けていない」という受験生が残念な結果になります。

にもかかわらず、小論文対策が「一般的な小論文練習」で終わってしまっている受験生も多いのが現実です。

私立歯学部の小論文のほとんど全ては「歯科に関するテーマ型」で、例えば「高齢社会における歯科医師の役割について、あなたの考えを書きなさい」といった問題がほとんどです。

ですから、一般的な小論文対策ではなく「私立歯学部の小論文対策」が必要です。

私たちは、私立歯学部の小論文対策としてメルオンオリジナルの『歯学部小論文完全攻略本』を軸に、

  • 何を問われやすいか(テーマの偏り)
  • どう書けば評価されやすいか(構成と論理)
  • 歯学部らしい視点(医療者としての考え方)
  • 制限時間内に書き切る技術(設計→執筆の手順)

を固めました。

小論文はセンスではなく、型と訓練です。
「出る可能性が高い問題・テーマ」への対応力を磨くことで、本番の安心感がまったく変わります。

  1. 面接対策は「大学別」が必須:受験者報告で「聞かれる内容」が分かる

私立歯学部の学校推薦型選抜(推薦入試)の面接で怖いのは、想定外の質問そのものというより、「想定していない深掘り」です。

  • 歯学部志望理由を言った瞬間に、「なぜそう思ったのか」を突っ込まれる
  • 大学志望理由を言った瞬間に、「それどこでもやっている」と言われる
  • 高校生活の話から、大切にしていることを深掘りされる
  • 「なぜ歯科医師か」が言葉の強さを持っていない
  • 欠席日数や部活をやっていなかったこと、などから話が広がる
  • 苦手科目の成績に変化が見られない、努力の跡が見られない
  • 第一志望のはずが、オープンキャンパスに参加していない

こうした場面で、準備が浅いと一気に崩れます。

私たちは、受験者報告から「どの大学で、どういうことが聞かれたか」を把握しているため、

  • 大学ごとに質問の傾向を整理
  • 受験生のプロフィールに合わせて回答を具体化
  • 深掘りの追撃質問まで含めて練習

という、かなり実戦的な面接対策を行いました。

その結果、生徒は本番で「初めて聞かれた感」が減り、自信を持って受け答えができる状態で試験に臨めました。

仮に準備していない質問があっても、他の質問にきっちり答えているので落ち着いて対応できるのです。

  1. 学力試験対策も「受験者報告」が活きる:必要なことに絞って伸ばす

私立歯学部の推薦入試(学校推薦型選抜)では、学力試験の比重が大きくなります。
歯学部は入学後の勉強が非常に厳しいため、「歯学部の授業について行けるのか」が問われます。

「入学したら卒業は心配ない」と言う他の学部とは全く違います。
推薦入試について書かれた本や記事では高校時代にやったこと、志望の動機、入学後に学びたいこと、言ったことが合否を左右すると書かれていますが、歯学部受験には当てはまりません。

「歯学部入学後の勉強をこなす能力・学習習慣・意欲」が問われます。
それを確認するのが学力試験で、やはり歯学部合格には極めて重要な要素です。

しかしここでも「闇雲に勉強する」のは非効率です。
「どんな問題でも解ける」は理想ですが、現実的にそれは無理と言うものです。

 

受験生が勉強に使える時間は限られています。
大切なことは「志望校の入試で合格点を取る」ことです。
満点は必要なく、必要なのは「合格点」です。

志望校の入試で「出ない問題」は解けても解けなくても合否に関係ありません。

受験者報告から私たちが徹底的に分析したのは、

  • どういった問題が出るか(形式・分野・典型)
  • その大学独特の問題はあるか
  • 問題の難易度はどの程度か
  • 試験時間に対して問題量は多いか少ないか
  • どこで差がつくか(取り切るべき問題、捨てるべき問題)

例えば、「数学でデータの分析は出題されているのか」が分かれば、「やるやらない」の判断が出来ます。

これが分かれば、指導方針は明確になります。

「志望する歯学部に受かるために必要なことに絞って」演習と復習の密度を上げる。

結果として、限られた時間の中でも合格点に到達しやすくなります。

  1. 出願書類こそ「合否の土台」:添削で手抜かりなく仕上げる

私立歯学部の学校推薦型選抜(推薦入試)は、当日の試験だけで決まるわけではありません。
出願書類(志望理由書、調査書、活動履歴書など)は、面接の質問にも直結します。

  • 書類に弱点がある → 面接でそこを突かれる
  • 表現が曖昧 → 志望動機が軽く見える
  • 具体性がない → 熱意が伝わらない

私たちは出願書類も添削し、内容の論理・具体性・一貫性を整えて、面接で「強い武器」になる出願書類に仕上げました。

7,最後に:合格は「運」ではなく、情報と準備の差で決まります

私立歯学部推薦入試、今年の結果は偶然ではありません。

  • 過去問がなくても、受験者報告で出題内容を把握
  • オープンキャンパス参加で、最新情報を試験対策に反映
  • 小論文は教材と訓練で、出る問題に強くする
  • 面接は大学別に、聞かれることが分かった上で具体対策
  • 学力試験は分析して、必要な範囲に絞って得点を最大化
  • 出願書類は添削で、面接まで含めて完成度を上げる

この積み重ねの先に、東京歯科大学推薦9名、日本歯科大学(東京)推薦7名、大阪歯科大学推薦2名、編入合格1名、昭和医科大学歯学部推薦1名、新潟大学歯学部編入1名合格という結果がありました。

来年度以降、歯学部の推薦・編入を考えている受験生や保護者の方にとって、
「正しい情報」と「やるべき対策」が見えれば、歯学部受験は怖くありません。

必要な準備を、必要な順番で、着実に。
それが歯学部推薦入試の一番の攻略法です。

8,保護者の方に、ぜひ知っておいていただきたいこと

― 歯学部推薦入試で「合格に近づく家庭」と「遠ざかる家庭」の違い ―

歯学部の学校推薦型選抜・編入試験は、学力だけでなく情報の扱い方・準備の進め方・精神面の安定が合否に大きく影響します。
そのため、実は保護者の関わり方が結果を左右するケースも少なくありません

ここでは、今年多くの合格者を見てきた立場から、保護者の方が特に注意していただきたいポイントをお伝えします。

  1. 「一般入試と同じ感覚」で考えないこと

推薦入試は、一般入試(一般選抜)とはまったく別物です。

  • 偏差値が高ければ受かる
  • 勉強量が多ければ有利
  • 模試の成績が良いから大丈夫

こうした考え方は、推薦入試では必ずしも当てはまりません

実際には、

  • 出願書類の完成度
  • 面接での受け答えの一貫性
  • 小論文での考え方の「歯学部らしさ」
  • 大学が求める人物像との一致
  • 「出された問題」への対応力

といった要素が、合否に直結します。

保護者の方がまず意識すべきなのは、「推薦は総合評価であり、一般入試とは戦い方が違う」という前提です。

  1. 「まだ大丈夫」「そのうちやる」は最大の落とし穴

推薦入試は、準備開始が遅れると一気に不利になります。

特に危険なのが、

  • 夏以降になってから慌てて動き出す
  • 小論文や面接を直前対策で何とかしようとする
  • 出願書類を短期間で仕上げてしまう

というケースです。

今年合格した生徒に共通していたのは、
「早い段階から、やるべきことを把握していて、それを実行していた」という点でした。

保護者の方にはぜひ、「もう少し早めに動かないとダメ」と、焦らせるのではなく、「一緒にオープンキャンパスに行ってみようか」などと選択肢を広げる声かけを意識していただきたいと思います。

  1. 面接内容について「親の価値観」を押し付けない

面接対策でよく起きるのが、保護者の方が善意でアドバイスをしすぎてしまうケースです。

  • 「そんな答えじゃ甘い」
  • 「もっと立派なことを言わないと」
  • 「こう言った方が評価されるはず」

しかし、歯学部推薦入試の面接で評価されるのは「模範解答ではなく、その生徒本人の言葉で語られているかどうか」です。

保護者の方の役割は、

  • 答えを作ること
  • 言葉を直すこと

ではなく、

  • 話に一貫性があるか
  • 伝わりにくい部分はないか

聞き役として確認することです。

「ちゃんと自分の言葉で話せているね」
この一言が、子どもの自信を大きく支えます。

また、歯学部関係者と密接な関係を築き、歯学部面接官の本音を分かっている塾や予備校を紹介することもいいでしょう。

  1. 他人と比較しすぎないこと(特に情報の取り扱い)

推薦入試の時期になると、どうしても

  • 「〇〇さんはこうやって合格したらしい」
  • 「あの子は成績が良いから大丈夫」
  • 「SNSではこう書いてあった」

といった情報が耳に入ります。

しかし、歯学部の推薦入試は大学ごと・個人ごとに評価基準が異なるため、他人との比較はほとんど意味を持ちません。

受験生は一人ひとり性格や得意科目、置かれた状況が違いますので、合格者その人にとって良かったことがお子様にもいいか、はなんとも言えません。

むしろ、

  • 不安が増える
  • 焦りが強くなる
  • 本来やるべき準備に集中できなくなる

という、マイナスの影響が出やすくなります。

保護者の方には、ぜひ
「今、我が子がやるべきこと」に目を向ける環境づくりを意識していただきたいと思います。

  1. 最も大切なのは「精神面の安定」を支えること

歯学部入試は、3年になってから結果が出るまでの期間が長く、受験生本人は想像以上にプレッシャーを感じています。

  • 「落ちたらどうしよう」
  • 「期待されているのが怖い」
  • 「自分は本当に大丈夫なのか」

こうした不安は、どんな受験生でも抱えます。

だからこそ保護者の方には、

  • 「結果より、ここまで準備してきたことが大事」
  • 「ちゃんとやってきたんだから大丈夫」
  • 「どんな結果でも一緒に考えよう」

という、結果から一歩引いた安心感のある言葉をかけていただきたいのです。

実際に今年合格した生徒の多くが、「家では落ち着いて過ごせた」と話してくれました。

9,保護者の関わり方が、推薦入試の「見えない差」になる

歯学部推薦・編入試験は、本人の努力 × 正しい情報 × 家庭での支えが噛み合ったときに、最も良い結果につながります。

保護者の方が

  • 正しい戦い方を理解し
  • 過度に不安を煽らず
  • 冷静に、しかし前向きに支える

この姿勢が、受験生にとって何よりの力になります。

今年のメルオンの圧倒的な合格実績の裏には、受験生本人だけでなく、保護者の方の落ち着いたサポートがあったことも、ぜひお伝えしておきたいと思います。

 

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