医学部入試

先週は、大阪市と水戸市の高校でお話しを
させて頂きました。講演を行う時はいつも、
公表されていない医学部入試の話まで踏み
込んで話そうと考えています。

例えば大阪の高校では「昨年から始まった
大阪市立大学医学部AO入試では、実際に
どの様な入試が行われたか」をお話しし、
あわせて「口述試験の実施内容から、こう
いう生徒が大阪市立大学医学部AO入試に
向いている」という話をしました。

公表されている医学部入試情報をまとめて
お伝えすることも大切なことですが、せっ
かくお呼びいただいたのであれば、「ここだ
け」の話もしようと考えています。

一方で現在、高校生の大きな関心の一つが
センター試験に代わって行われる、大学入
学共通テストだと思います。この大学入学
共通テストに関しては「ここだけの話」は
私には出来ません。

今、大学入学共通テストに最も精通してい
るのは、高校の先生です。文部科学省や大
学入試センターは、予備校や塾などの教育
産業ではなくまず、高校現場を大切に考え
ています。

先日も、「数学の記述問題の解答は数式だ
けを書く形式になる」「大学入試センター
が高校教員向けの説明会で、そのように
説明した」との報道がありました。数日後
に、文部科学大臣が「そんなことは決めて
いない」と発言しましたが、決まっている
のかどうか、ではなく「高校教員向けの説
明会で話された」ということが重要です。

文部科学省、あるいは大学入試センターが
記者発表をする前に、高校教員には伝えて
います。高校教員だけは特別扱いです。

文部科学省、大学入試センターは当然ですが、
高校現場を重視していることが分かります。
今後も「高校現場第一」という姿勢は変わ
らないでしょう。

大学入学共通テストについては、今もはっ
きりしないことが多く、受験生だけでなく
高校の先生も困惑しているようです。こう
いった状況の中でも先週、講演にお邪魔し
た高校の先生は、生徒のことを考え一生懸
命に情報収集されていました。大学入試セ
ンターの説明会だけでなく、大手予備校な
どの「大学入学共通テスト研究会」にも積
極的に参加されています。同時に自分の高
校の生徒のこともよく分かっていらっしゃ
います。

大学入学共通テストについて不安に思う受
験生も多いと思います。高校2年生、高校
1年生も同様だと思います。一番いけない
ことは、自分自身がアタフタしてしまうこ
とです。ここは、高校の先生を信頼して、
その指導に従うことが大切だと思います。

ところで、大阪市内の高校での講演では、
私が大学入試全体の話しをして、その後、
鈴村学院長が「関西の4つの私立医学部」
についてお話しさせていただきました。

鈴村学院長は、当日いきなり私から振られ
て、ちょっとビックリしたようですが資料
も見ずに流れるように関西の4つの私立医
学部の推薦入試の特徴について説明しまし
た。

例えば、「関西医科大学の特色入試には、
こういう受験生が出願し合格している、
だからこういう受験生は、関西医科大学特
色入試を検討するといい」といった話です。
私自身も「いったいいつ、そんな情報を入
手したんだ?」と感じる話もいくつかあり
ました。また、「関西医科大学の特色入試
は、国公立大学医学部第一志望の医学部受
験生も積極的に受けていい医学部入試」と
の話もありました。聞いていた生徒の皆さ
んは、「なるほど」と思ったのではないで
しょうか。

「日本で一番私立医学部入試に詳しい」人
は、やはり只者ではありません。