医学部入試

大学入試を突破するうえで必要なのは、覚える努力を継続する力(2019-07-31)

テレビの「東大王」などで活躍した「東大ク
イズ王」として有名な伊沢拓司さんのインタ
ビュー記事が蛍雪時代8月号の巻頭に掲載さ
れています。

伊沢さんは、開成高校時代からクイズ研究部
で活躍し、高校生クイズで優勝したりしてい
ます。東京大学に進学した後もテレビのクイ
ズ番組で活躍していますので、「東大クイズ
王」の伊沢さんのことを知っている受験生も
いるでしょう。

テレビで、あらゆることに答えていく伊沢さ
んを見ていれば「とてつもない記憶力の持ち
主だ」と感じる人が多いと思います。私も、
その一人です。

私もテレビで伊沢さんの活躍を見た時「この
人は、どんなことでも1回見れば覚えてしま
うんだろうな」と思いました。

実際、私の知っている東大を卒業した方は
「英単語は見たら覚えられる。書いて覚える
なんて時間の無駄」と言っていました。これ
を聞いた時は「世の中には、こういう人もい
るんだ」と衝撃を受けました。「東大クイズ
王」の伊沢さんも当然、こういう人だと
思っていました。

ところが、蛍雪時代のインタビューで「膨大
な知識を覚えるコツはありますか?」という
質問に対して「シンプルに、何度も復習する
ことです。新しい知識や覚えかけの知識を何
度もインプットするのはもちろんですが、
人間は反復しないと忘れてしまうので、覚え
ていることも含めて何度も復習して記憶をメ
ンテナンスしています」「クイズでも試験で
も、知っていたのに間違えた、同じパターン
で負けた、というのが一番悔しくて。だから
絶対に同じミスをしないように何度も復習す
ることを自分に課してきました」と答えてい
ます。

高校2年の11月までは、毎日夜中の3時半
くらいまでクイズをやっていたそうです。
そこから東大に進学したわけですから、能力
的にも凄いものを持っていたのでしょう。
とは言え、受験勉強でも徹底した復習に執念
を燃やしていたようです。

自身の大学入試の体験も話していますが、
クイズに熱中して受験勉強は遅れていたよう
で「基礎からやり直すことに不安や焦りはあ
りませんでしたか?」という質問に対しては
「ありましたね。」と正直に答え「教科書の
問題を全て解けるようになるには、かなり勉
強しなくてはいけませんから。そこを甘く見
てはいけない、焦ってすっ飛ばしてはいけな
いと自分に言い聞かせていました」と基礎の
大切さを話しています。

「自分には覚える才能がない…と悩む受験生
も少なくありませんが、どうお考えですか?」
という質問には「大学入試を突破するうえで
必要なのは、覚える努力を継続する力。僕は
一度見たものをすぐに覚えられるような天才
タイプではないので、人の何倍も復習するこ
とで差をつけようと思ってやってきました」
と答えています。

まさに私がこれまで多くの医学部受験生、歯
学部受験生を見て来て感じることと同じです。
厳しい医学部入試、歯学部入試で結果を出す
ために最も必要な能力は「努力を続けられる
能力」だと思います。