今年の10月後半から11月にかけて行われた
第3回全統マーク模試から私立医学部各大学
の志望動向を見てみましょう。
この第3回全統マーク模試の受験者は、現役
26万人、浪人4万4千人で合計、30万4千
人が受験しました。恐らく日本で最も受験者
の多い模試だと思います。そして様々な受験
生が受ける、今年最後の模試と言ってもいい
でしょう。
模試では、合格可能性判定を求めるために
志望校・志望学部を記入します。全統マーク
模試では最大9校の合格可能性判定を求める
ことが出来ます。合格可能性判定を求めるた
めに受験者が記入した大学・学部を合計する
ことで前年との比較が出来ます。
前年、その大学・学部の合格可能性判定を求
めた受験者数を100とした場合、私立医学
部で100を超えた大学は9校、100を下
回った大学は22校で、私立医学部全体とし
ては、前年を割り込んでいます。
こういった状況の中、前年と比較して最も大
きく伸びた私立医学部は、指数125の国際
医療福祉大学医学部でした。
国際医療福祉大学医学部は、最も新しい医学
部で来年1月の入試は4期生の募集になりま
す。一般入試の募集人員105人に対し、志願
者数は過去3年、3千人を超えたことは無か
ったのですが、来年1月の一般入試の志願者
は3千人の大台を超えそうです。
昨年、国際医療福祉大学医学部一般入試の
志願者は前年に比べ419人増えました。
定員105人ですから、増えた志願者だけで
倍率4倍です。そして来年1月の志願者は
更に増えそうです。
国際医療福祉大学医学部がこれだけ志願者
を増やす大きな理由として「医学部受験生
の認知度が高まった」ということが挙げら
れます。単に「名前を知っている」という
事ではなく「大学の内容も分かっている」
ということだと思われます。
国際医療福祉大学医学部が開設される1年
前に開設された、東北医科薬科大学医学部
の志願者数は初年度が最も多く、そこから
3年連続で志願者数を減らしていて、志
願者は3年で718人減っています。開設
から時間が立つにつれて知名度は上がって
いるはずですが、志願者数は減り続けてい
ます。
これを見ると、単に国際医療福祉大学医学
部の知名度が上がったから志願者が増えた、
というわけではないことが分かります。
国際医療福祉大学医学部は、一定期間英語
で授業を行ったり、一部の臨床実習を海外
で行ったり、これまで無かった新しい医学
部だと感じます。
また、特待生制度も充実していて6年間、
特待生であると国公立大学医学部より学費
は安くなります。こういったことが医学部
受験生に浸透したのだと思います。
なお、国際医療福祉大学医学部の面接は、
30分の面接を2回行い、受験生をしっか
り見ます。国際医療福祉大学医学部に出
願するのであれば、面接対策もきっちり
仕上げてください。
明日以降も、医学部各大学の志望動向をお
伝えいたします。