目 次
1,近畿大学医学部と川崎医科大学の1次試験日が重なりました。
2,近畿大学医学部入試の特徴
3、川崎医科大学医学部入試の特徴
4,近畿大学医学部と川崎医科大学医学部の偏差値、難易度
5,近畿大学医学部と川崎医科大学、受験生はどう考えたのか |
1,近畿大学医学部と川崎医科大学の1次試験日が重なりました。
明日は近畿大学医学部と川崎医科大学医学部の1次試験日です。
近畿大学医学部は大阪府、川崎医科大学は岡山県にあり、兵庫県を挟んだ近県に2つの医学部はあります。
医学部受験生は、近畿大学医学部と川崎科大学医学部のどちらかを選ぶ際、どういった点を考えて受験校を決めたのか、考えてみましょう。
2,近畿大学医学部入試の特徴
近畿大学医学部一般選抜は、先に行われる募集人員25名の学校推薦型選抜の結果に大きく影響を受けます。
近畿大学医学部の学校推薦型選抜は「推薦」としては一般的な「専願制」ではなく、合格して入学手続きをしても、入学辞退が出来る「併願可」の推薦入試です。
このため、主に関西の国公立大学医学部を第一志望とする医学部志望者が近畿大学医学部推薦を受けて来ます。
関西医科大学も併願可の学校推薦型選抜を行っていますが、どちらかに受験生が集中することはありません。
近畿大学医学部の学校推薦型選抜に合格して入学手続きを済ませても、一般選抜で第一志望の国公立医学部や私立医学部でも近畿大学医学部より志望順位の高い医学部に合格した場合は、近畿大学の入学を辞退することになります。
この入学辞退者が何人になるかによって、一般選抜の合格者数も変わってきます。
ここに近畿大学医学部一般選抜の大きな特徴があります。
もう1点、近畿大学医学部の数学の出題範囲に数学Ⅲは入っていません。
私立医学部入試の数学では珍しい出題範囲です。
3、川崎医科大学医学部入試の特徴
川崎医科大学医学部一般選抜にも他の医学部には無い、大きな特徴があります。
それは「岡山県の自校キャンパスにしか試験会場を設けない」ということです。
首都圏の医学部の中には、地方試験会場を設けない大学もありますが、「地方」の私立医学部で自校以外に試験会場を設けないのは川崎医科大学だけです。
以前は栃木県の獨協医科大学も地方試験会場を設けていませんでしたが現在、獨協医科大学は試験会場を「東京」にしました。
川崎医科大学医学部を受験しようとすると、岡山県まで行かなければなりません。
特に東日本の受験生には、移動の負担は大きいでしょう。
前日に岡山県に入り、当日の試験終了後に次の試験のために移動するとなると、前後の日程の医学部を受けるのは難しくなります。
このことから川崎医科大学医学部一般選抜の志願者は毎年、1200名程度で私立医学部一般選抜の志願者数としては、「少ない」と言えます。
川崎医科大学医学部の志願者が少ない理由として「岡山まで行かなくてはならない」という事の他に「私立医学部の中で学費が最も高額」という点も挙げられます
4,近畿大学医学部と川崎医科大学医学部の偏差値、難易度
駿台予備学校の「医学部の偏差値ランキング」によれば、近畿大学医学部前期の偏差値は56としています。
河合塾は近畿大学医学部前期の偏差値を65.0としています。
駿台予備学校も河合塾も近畿大学医学部の偏差値、難易度を「私立医学部の真ん中あたり」としています。
川崎医科大学の偏差値ですが、駿台予備学校の「医学部の偏差値ランキング」では川崎医科大学の偏差値を50とし、私立医学部で最も低い偏差値としています。
河合塾は川崎医科大学の偏差値を60.0として、東京女子医科大学と並んで私立医学部で最も低い偏差値としています。
駿台予備学校も河合塾も「私立医学部で最も易しいのは川崎医科大学」としています。
5,近畿大学医学部と川崎医科大学、受験生はどう考えたのか
近畿大学医学部と川崎医科大学の入試に関する特徴を見て来ました。
では、受験生は近畿大学医学部と川崎医科大学のどういう点を重視して受験校を決めたのでしょうか?
大きな要因としてまず、「偏差値」が挙げられるでしょう。
「川崎医科大学は私立医学部で最も易しい大学」とされています。
受験生としては少しでも合格チャンスの大きい大学を受けたいでしょう。
その点から、川崎医科大学を選んだ受験生も少なくないと思います。
この他に考えられるのは、「試験会場」です。
先ほど述べたように川崎医科大学を受験するためには岡山県に行く必要があります。
一方で近畿大学医学部の試験会場は大阪の他に東京、名古屋、広島、福岡と全国5カ所にあります。
移動の負担を考えて近畿大学医学部を選んだ受験生もいるでしょう。
この他にも「学費」、「数学の試験範囲」を考えた受験生もいたと思います。
明日、1次試験が行われる近畿大学医学部と川崎医科大学医学部ですが、受験生の皆さんは目の前の試験に集中してください。
近畿大学医学部の1次試験合格最低点は400点満点で昨年は250点、一昨年が213点、3年前が214点でした。
川崎医科大学の1次試験合格最低点は350点満点で昨年は223.5点、一昨年が206.3点、3年前が208.5点でした。