目次
- はじめに:日大医学部の推薦入試とは?
- 2026年度 学校推薦型選抜の基本情報
- 出願資格と条件について
- 試験内容の詳細と評価ポイント
- 昨年度の入試結果と倍率
- 専願制の注意点とメリット
- 合格のために今からできる対策
- まとめ:準備の早さが合否を分ける
- はじめに:日大医学部の推薦入試とは?
日本大学医学部では昨年、2025年度入試から学校推薦型選抜(公募制)を新たに導入しましたが、今年から理科が廃止となり一層、受験生の注目を浴びそうな医学部入試です。
日本大学医学部学校推薦型選抜(推薦入試)は全国の高校から、学力・人間性・将来性を兼ね備えた受験生を受け入れる制度であり、「日本大学医学部の学生として相応しい人物像」を重視した入試方式です。
現役生に加え1浪生も受験することが可能ですので、1浪生の方も受験を考えてみるといいと思います。
2026年度から試験科目の理科が課されなくなりましたので、昨年度に比べて競争倍率の動向や受験生の対策が一層注目されます。
- 2026年度 学校推薦型選抜の基本情報
- 選考日:2025年12月13日(土)
- 合格発表:12月下旬予定
- 入学手続き期限:2026年1月(予定)
- 募集人数:5名
- 選抜方式:面接・基礎学力検査・小論文・調査書等の総合評価
- 専願制:合格者は必ず入学することが条件
- 出願資格と条件について
以下すべての条件を満たしていることが必要です。
- 高校長の推薦を受けていること(現役または2025年3月卒業者)
- 評定平均4.0以上(現役生は、第3学年9月30日時点の成績)
- 理科2科目以上の履修(物理・化学・生物のいずれか2科目以上)
- 専願であること(合格後は必ず入学し、入学前教育を受講し課題を提出)
- 試験内容の詳細と評価ポイント
小論文(40分)
- 医療や社会に関連する課題文型の問題が出題
- 読解力、論理的思考力、表現力が評価される
基礎学力検査
- 昨年は理科も出題されましたが、今年から英語・数学のみとなりました。
- 一般入試よりも問題の難易度は抑えめではありますが、正確性と理解度、解答速度が問われます。
ちなみに基礎学力試験から理科を外した理由は、「現役生は、理科が間に合わない」という声を高校や受験生から多く聞いた、からだそうです。
日本大学医学部の方から、「理科を無くすことで、より多くの医学部を目指す受験生に受けて欲しい」とお聞きしました。
面接
- 志望理由、高校生活、医師としての適性などを問う個人面接(約20分)
- コミュニケーション力、誠実さ、将来への展望が評価対象
- 面接について、「面接評価を重視し、調査書等を含めて多元的な尺度から複数の評価者により適格性を判定する。したがって、学力検査の成績に関わらず不合格となることがある」と、はっきり書かれていますので面接は非常に重要です。
書類審査
- 調査書・推薦書・志望理由書から人間性・意欲を評価
- 出願書類は面接で参考資料として使われるので、志望理由書の完成度が合否を左右することもあります。
- 医学部の面接官(教員)が満足する志望理由書の作成がカギ
- 志望理由書には、「面接で詳しく聞かれると困る」ことは書かないように
- 昨年度の入試結果と倍率
2025年度(初実施)の実績は以下の通りです:
- 募集人員 5名
- 志願者数 42名
- 受験者 36名
- 合格者数 5名
- 実質倍率 7.2倍
初年度から高倍率となっており、ハイレベルな志望者同士の競争が行われたことがわかります。
これまで首都圏の旧設私立医学部で学校推薦型選抜(推薦入試)を行っていたのは東京医科大学と東京女子医科大学の2校だけでした。
そこに昨年から日本大学医学部が新たに加わり、受験生の注目を集めました。
今年は更に、昭和医科大学医学部が募集人員10名で公募制推薦入試を新規に実施しますので、医学部受験生の選択肢は広がります。
とは言え、日本大学医学部の推薦入試は2026年度から理科が課されなくなったこともあり、昨年以上の倍率が予想されます。
- 専願制の注意点とメリット
日大医学部・公募推薦は「合格した場合は必ず入学する」という条件の付いた専願制です。
つまり、合格すれば他大学は受験できません。
このため、出願前に進路をしっかりと固める必要があります。
専願制のメリット
- 競争が厳しい一般入試よりも少人数での選考
- 合格すれば入試が早期終了し、進学準備に集中できる
- 残された入学までの時間を有意義に使える
- 入学後の準備課題やサポート体制が手厚い
- 合格のために今からできる対策
早期対策チェックリスト
- 成績管理:評定平均4.0以上を安定して維持
- 志望理由書の作成練習:日大医学部を志望する理由を明確に言語化する。出来れば医学部受験に詳しい人に見てもらう。
- 小論文対策:課題文読解→要点抽出→論理的構成の訓練
- 面接対策:自己分析と想定質問への練習を繰り返す。合否に直結するので、医学部の本音が分かっている人に見てもらうことをおススメします。
- 書類準備:高校からの推薦書、調査書等を先生に依頼し早めに、いただく。
- まとめ:準備の早さが合否を分ける
2026年度の日本大学医学部・学校推薦型選抜(公募制)は、学力・人物・意欲の三要素がバランス良く求められる入試です。
初年度(2025年度)は倍率7.2倍という難関でしたが、逆に言えば「出願書類、基礎学力試験、小論文、面接それぞれに対して、しっかり対策した人が合格できる」医学部入試でもあります。
英語と数学の学力試験対策はもちろんですが、「絶対に医師になりたい」「日本大学医学部で学びたい」という気持ちを、小論文・面接・書類のすべてで真摯に伝えることが、合格への近道です。