今週の週刊ダイヤモンドの特集は
「激変!中高一貫校・高校ランキング」です。
「真に子どもの学力を伸ばす学校を徹底分析」
とあります。
この特集では大学合格力と医学部合格力を
それぞれ独自の算出方法で数値化し
高校のランキングを作成しています。
大学合格力は国公立大学の合格者から
導き出した数値で
全国1位は筑波大学附属駒場、「ツクコマ」でした。
2位が灘で以下大阪星光、西大和、甲陽、洛星、
白陵、清風南海と関西の私立の中高一貫校が並び、
公立高校は10位に大阪の天王寺が入っていました。
首都圏の高校は14位に開成、27位に栄光、67位に聖光、
72位に桜蔭、100位に国立と続きます。
100位以内に首都圏の高校はわずか5校しか入っていません。
なぜ私の母校が、開成高校より大学合格力で
上位になったのでしょう。
どうやら私の母校が北大に150人、合格させていることに
その理由がありそうです。
とは言え、北大150人と東大171人ですから
それでも違和感は解消しません。
ちなみにこの特集では北大も東大も同じく
超難関大学となっています。
北大にはボーダー偏差値55程度の学部・学科が
いくつもあるのですが…。
けっしていいかげんに作ったランキングだとは思いません。
ランキングの算出方法も、それなりに考えられていると思います。
とは言え、パッと見て「あれっ?」と
すぐ気付くところもあります。
例えば明治大学附属中野が
大学合格力全国1387位、東京都で140位にあります。
週刊ダイヤモンドのここのデータを見ると
明治大学の合格者数は8人になっています。
ところが、明大中野のホームページを見ると
明治大学の推薦入試で295人が合格しています。
週刊ダイヤモンドの合格とは一般入試の合格を
指すのかなと思って見ていると、
大学合格力全国順位1529位、東京都で164位に
早稲田実業があります。
ここのデータを見ると早稲田大学の合格は
393人となっています。
早稲田実業のホームページで確認すると
早稲田大学の推薦入試を受験して
早稲田大学への進学が382人と出ています。
つまり、早稲田実業では推薦入試も含んだ合格者を
合格者としています。
早稲田高校も同様でした。
慶応や慶応女子、慶応湘南藤沢はランキングに
出ていませんので、
どういうデータになっているか不明です。
ほぼ100%慶応大学に推薦入試で進学しているから
ランキングに出てこないのだと思います。
この特集のデータ提供、協力先には
大手予備校などの名前があります。
改めて、データを集め分析することの
難しさを感じます。
『私立医歯学部入試総括2011』が出来上がりましたが、
一つひとつの数字をチェックし、
矛盾がないかも考えるのは神経をすり減す作業でした。
今後も医学部受験生の皆さんに
なにより正確な情報をお伝えしなければと
肝に銘じました。
この特集には医学部合格力もありますので、
次回は医学部合格力についてお話しします。