国公立と私立の医学部入試の違いについて
ご質問がありました。
国公立の入試では、センター試験をまず受験します。
このセンター試験は、全受験生の平均点がおおよそ
60点になるように作られています。
高校の授業をちゃんと聞いていれば解けるレベル
つまり、基本的なレベルの問題です。
いわゆる「センターレベル」というレベルですね。
このセンター試験を受験した後、
大学独自の2次試験が課せられます。
この2次試験では、既に基本的なことは
センター試験で済ませていますので、
いきおい問題は難しいものとなります。
難問というやつですね。
なかには、奇問といわれるものも出題されることがあります。
問題が難しいため、
それほど高得点が要求される訳ではありませんが、
それにしても難問に対する対応力は
磨いておかなければなりません。
これに対して私立医学部では、
センター試験は必要ありませんので、
各大学独自の試験だけです。
センター利用試験にしても、
後は小論文と面接だけです。
ですから、
国公立2次試験のような難問への対応力は
必要とされていません。
当然、入試全体として、ごく標準的なレベルの問題を
確実に解く力が必要になってきます。
ただ、私立の試験時間は割りと短いので、
それなりのスピードは必要です。
つまり、見たことがあるような問題を、時間を
かけないで解くための勉強が必要です。
難問への対応力ではなく、
当たり前の問題への対応力が必要なのです。
ですから、
必要以上に難しい問題にこだわるより
よく見るレベルの問題を何度も繰り返してやることが
大切なのです。
入試に満点は必要ありません。
必要なのは、合格最低点です。
合格最低点は確実にとれることが、
まずなにより大切で、
そのための勉強を心掛けてください。
それが出来てから、更にレベルを上げればいいのです。