医学部再受験についてこれまで述べてきましたが
なんと言っても大切なのは
「リスクを冒してでも、絶対医学部に進学する」
という強い気持ちです。
この気持ちがなければ、受験からしばらく離れていて、
かなり受験学力が落ちてしまっている再受験生が
医学部に合格することは難しいと思います。
それでも理系出身の再受験生はまだやり易さはあるでしょう。
大学を受験した時には、英語も数学も理科も
受験のための勉強をした訳ですから。
しかし、文系出身の医学部再受験生は、
そもそも高校時代、数Ⅲ・Cはやっていないでしょうし、
理科もⅡまできちんとやったのは1科目の場合がほとんどでしょう。
文系出身の医学部再受験生は
もともと数学に苦手意識を持っていた方がほとんどです。
それを高校時代に習っていない数Ⅲ・Cまでやり、
尚かつ医学部の合格ラインまで持っていくというのは
並大抵のことではありません。
数学はⅢ・Cだけをやればいいのではなく
当然、ⅠA・ⅡBもやらなければなりません。
更に理科もやらなくてはなりません。
文系出身の方なら、生物と化学を選択する場合が多いと思いますが、
この2科目にしてもおそらく高校時代は
それほど力を入れてやっていなかったでしょう。
では、文系出身の再受験生には医学部合格は夢物語なのでしょうか。
簡単だとは言いませんが、同時に無理だとも言いません。
去年のメルリックス学院の生徒さんで商学部4年の方がいらっしゃいました。
英語はしっかりしていましたが、数学と理科では苦労していました。
前期はたまに大学に行く必要があったので、
東海大学の医学部編入学試験の準備にまでは手が回らなかったので、
藤田保健衛生大学の医学部推薦入試を受験することにしました。
藤田保健衛生大学の医学部推薦入試の準備は
一般入試の準備をしていればよく、
特にこの試験のための準備は必要ありません。
もともと英語の実力はあり、
問題の数学も数Ⅲ・Cは苦労していたようですが、
この試験には数Ⅲ・Cは出題されないので、
チャンスはあると思っていましたが、
見事合格してくれました。
藤田保健衛生大学医学部の推薦入試は11月に行われます。
11月の時点で、数Ⅲ・Cと理科がうまく進んでいなくても、
医学部合格のチャンスはあるのです。
ただし、文系出身の医学部再受験生の
絶対とも言っていい条件がひとつあります。
この生徒さんもそうでしたが
「英語で稼げる力」
を持っていることです。
数学や理科で稼ぐことはそう簡単な話ではなく、
文系出身者はどちらかというと、
「英語で稼いで逃げ切る」くらいのイメージではないでしょうか。
その柱の英語がグラついてはどうしようもありません。
医学部を再受験しようかどうか迷っている方は、
今から英語だけはやっておいて下さい。
一般入試、編入学試験、AO入試、推薦入試、
いずれの試験を受けるにせよ、
医学部入試では英語から逃げることはできませんし、
英語が柱になります。
医学部再受験生、特に文系出身の方は英語をしっかりさせることが
受験に向かう第一歩です。
次回もこの続きを。