これまで医学部入試の最前線の話を書いてきましたが、
今日は私立医学部受験生の正しい勉強方法について書きます。
最近、東大生が受験生だった頃の勉強方法について
書かれた本などが話題になることがあります。
「みんなノートが美しい」だとか
「赤本から逆算しろ」だとかいろいろあるようです。
東大生が受験生の時にやっていた勉強方法をやれば
誰れもが東大に行けるのでしょうか?
全員ではないにしてもその勉強方法で勉強をした人は
高い確率で東大に行けるのでしょうか?
私は違うと思います。
メルリックスには東大の院生がチューターとして
働いています。
これまでに何人もの東大生、東大大学院生が
チューターをやってくれました。
何か参考になるかもしれないと思い、
彼らには勉強方法についていろいろと聞きました。
小さい頃は本好きだったかなども聞いたりしました。
最近、仕事の関係で東大出身の方と京大出身の若い方にも
お話をうかがいました。
そんな方達と話して私は思います。
「東大生の勉強方法は東大生には向いている」
例えば英単語。
普通は「書いて覚えろ」とか、「声に出して書いて覚えろ」です。
東大出身者は違っていました。
「書く時間がもったいない。見たら覚えます」です。
その方は高校時代、本当に勉強しなかったようで
高校では一番下の方をウロチョロしていたそうです。
塾の入塾テストにも落ちたそうです。
でも、気持ちを入れ替えて勉強をして
1浪の末、東大に進みました。
よくある「偏差値30台から東大入学」ですね。
でも彼の勉強方法は特別の能力を持っている人にしか
向かないのではないでしょうか?
東大生に聞くと「美しいノート」は
そういうノートを集めただけと言っていました。
「ノートをきれいに書いている時間はもったいない」
とも言っていました。
確かに美しいノートを書けば東大に入れるということには
ならないように思います。
特に医学部に進学する東大理IIIの学生、
あるいは東大医学部出身者はケタはずれの能力を
持っているのではないでしょうか?
私には東大医学部の学生や出身者の勉強方法が
ごく普通の私立医学部受験生に適しているとは思えません。
私が考える能力(受験勉強をする上での能力)には
1.理解力
2.記憶力
3.集中力
4.勉強を続ける能力
5.やらなければならないことをやる能力
があります。
これらの能力は人によって様々です。
ですから、人によって正しい勉強方法も様々だと思っています。