受験生向けの月刊誌は以前ほど多くないのですが、
それでもまだいくつか発行されています。
その中のひとつの最新号を見たのですが、
4月号ですから新しい企画がいくつかスタートしていました。
その企画の中のひとつに
医学部など医療系学部志望者向けの
小論文・面接誌上講座がスタートしていました。
全体的にはしっかりした内容だとは思ったのですが、
残念なことにその中に書かれていた医学部入試についての情報に
明らかな誤りがありました。
その本を読まれた医学部受験生が間違った情報を
インプットしたまま入試を迎えることがあると、
かわいそうです。
少し前にメルリックスから発行している
『私立医歯学部受験攻略ガイド』についての
お問い合わせで
「大手出版社から出ている本と数字が違うが、
どちらが正しいのか?」というお問い合わせがありました。
調べてみると大手出版社から出ている本のデータは
1年前のものでした。
私達の誤りではないことが分ってホッとしましたが、
数字などのデータを含めた情報については
正確さが第一と改めて気を引き締めました。
さて、先日は私自身の経験として、
子供の中学受験の際の塾選びについて
お話しさせていただきましたが、
その続きをお話しさせていただきます。
私の子供が通う小学校はごく普通の公立小学校でしたが、
子供のクラスは1クラス27名のうち、中学受験の結果として、
筑波大付属駒場中学(開成と同じレベルの最高難易度です)1名、
早慶の付属中学に5名などという錚々たる結果でした。
我家に遊びに来ていた別のクラスの男の子は開成中学に合格し、
ピアノ教室の3人グループの他のお2人は
桜蔭中学(女子校最難関です)と
豊島岡女子学園中学(ここも大変な難関です)に
合格されました。
その様な環境でしたので、自分の子供の能力も考えず、
そこの塾に行くのが当り前、難関中学の実績を誇る
大手塾を選びました。
そこはテストの度に成績順にクラスを総入れ替えし、
尚かつ座席も成績順です。
お恥ずかしいことに私の子供は上位クラスにはほとんど縁がなく、
「世の中には優秀なお子さんがいるんだな」
と考えていました。
しばらく通ううちに、そこの塾ではテキストは1種類で
全クラス同じテキストを使っているということが分りました。
また、宿題も大量に出ていました。
これは「ついて来られる生徒だけついて来いということか」
「がっさり入塾させても、合格実績に貢献する優秀な子供しか
見てないんじゃないのか」という疑問が沸き上りました。
考えてみれば素晴しい合格実績といっても、
大手塾ですから単に生徒数が多いから
合格者数も多いということかもしれません。
華々しい合格実績の陰で、その塾には向いていなかった生徒も
多かったのかもしれません。
毎年合格者数が伸びているといっても
新たな地域に教室を開設し、
全体の生徒数が伸びただけの話かもしれません。
途中から塾を変えることにはためらいがあったので、
結局その塾に最後までお世話になりました。
どちらかに進学できればいいなと考えていた
ふたつの学校のうちのひとつに進学できたので
結果としては良かったのですが、
それでも「本当にあの塾で良かったのかな」とは思います。
受験生本人に合った塾選びは慎重であるべきだと思いました。
2校受験して1校は合格、1校は不合格でした。
合格した時のうれしさと不合格だった時の辛さ、
そして合格発表までの「なんとか受かってくれ」という
祈るような気持ち。
受験生を持つ父親の気持ちを十分味わいました。