医学部のセンター試験利用入試を
受験するかどうかの判断基準は、
ざっくり言って
「8割取る自信があるかどうか」
と前回お話ししましたが、
現実には8割では医学部に合格するのは
難しいと考えて下さい。
私立医学部のセンター試験利用入試では
センター試験の点数だけで
合否が決まるわけではありません。
例えば帝京大学医学部のセンター試験利用入試では
センター試験の他に英語の長文読解と面接が
課せられます。
この長文読解がクセ者で、
非常に難易度の高い長文問題が出題されます。
私立医学部のセンター試験利用入試で、
センター試験の点数だけで
合否を判定するのは近畿大学だけです。
ですから、センター8割程度でも
医学部に合格の可能性が無くはありません。
ちなみに蛍雪時代8月号の付録に
「最新版!合格難易度データ」という
小冊子が付いています。
これには駿台予備校、代々木ゼミナール、河合塾が
発表しているボーダーラインが掲載されています。
(駿台、代ゼミは合格可能性60%、河合は合格可能性50%)
それによれば、駿台予備校で最も得点率の低い
医学部センター試験利用入試のボーダーラインは
獨協医科大学の85.8%です。
代々木ゼミナールは81.5%の愛知医科大学です。
河合塾は84%で愛知医科大学と藤田保健衛生大学が
並んでいます。
私立医学部のセンター試験利用入試で
ボーダー得点率が最も低い大学は、三者三様です。
愛知医科大学のセンター利用入試では、
代々木ゼミナールの合格可能性60%の得点率は81.5%です。
それに対し合格可能性50%と若干ハードルの低い
河合塾は84%です。
ちなみにボーダー得点率が最も高い大学は
駿台が92.0%の近畿大学医学部で、
代ゼミは91.0%の帝京大学医学部、
河合も91%の帝京大学医学部です。
私立医学部入試の「難しさ」は
こんなところにも見てとれます。
「えっ?センター利用で一番入りやすいのは結局どこ?」
「いったい何%とればいいの?」
と思った医学部受験生も少なくないかと思います。
模試の合格可能性判定もそうですが、
あくまで目安として考えて下さい。
私立医学部入試の合格可能性判定を考える時、
サンプル数が他学部の様に多くはなく、
どうしても多少のブレは考えないとなりません。
私立医学部入試、やはり一筋縄では行きませんね。
■私立医学部 センター試験利用入試ボーダーライン
大学名 | 駿台 | 河合塾 | 代ゼミ |
獨協医科大学 | 85.8 | 85 | 87.3 |
杏林大学 | 90.0 | 88 | 88.0 |
順天堂大学 | 90.7 | 90 | 89.0 |
昭和大学 | 88.3 | 88 | 86.0 |
帝京大学 | 90.0 | 91 | 91.0 |
東京医科大学 | 89.5 | 88 | 87.0 |
愛知医科大学 | 88.5 | 84 | 81.5 |
藤田保健衛生大学 | 87.1 | 84 | 84.4 |
大阪医科大学 | 90.7 | 89 | 88.7 |
近畿大学 | 92.0 | 90 | 90.0 |
兵庫医科大学 | 88.6 | 87 | 89.5 |
産業医科大学 | 88.0 | 87 | 86.2 |