医学部が最後に設けられたのは
今から31年も前の1981年のことで、
琉球大学に医学部が新設されました。
以来、長きに渡り医学部の新設は行われていません。
一方で医学部以外の学部の新増設は活発に行われ、
そのことが私立大学の定員割れの一因とも言われています。
しかし、医師不足や医師の地域による偏在、
診療科の偏在が問題となっている現在、
医学部新設に向けての動きが出ています。
早稲田大学や同志社大学、国際医療福祉大学、
東北福祉大学、北海道医療大学、聖隷クリストファー大学などが
関心を示しているようです。
5月19日(土)には東京都港区で
大学医学部新設による医師不足の解消や
医学教育の改革などを考える公開シンポジウムが
開催されました。
ここでは、医学部新設を支持する意見が多かったようですが、
一方で医学部新設には高いハードルが待ちかまえているようです。
一つは資金で、もう一つが教員の確保です。
いずれも簡単には解決できない問題のようですが、
もし医学部の新設が実現すると
医学部入試という観点から見ると、どうなるでしょう。
国公立大学が医学部を新設することは
地方自治体と共同で運営するとしても
財政的になかなか困難ですから
新しい医学部となると私立となる可能性が高いでしょう。
さあ、私立大学の医学部が1校ないし2校増えると
医学部受験生には、どの様な影響があるでしょうか?
次回はこの点を考えてみましょう。