医学部受験生と一口に言っても、学力状況は様々でしょう。
しかし、医学部合格という目標は同じです。目標が同じであるから、
医学部受験生なら全員が同じ勉強をやればいいのでしょうか?
私は、そうは思いません。
東大や京大の医学部を目指し合格の可能性も大きいと思われる
受験生たちと同じクラスで同じ勉強を進めて行けば、東大や京大は
無理にしても私立医学部は楽勝になるでしょうか?必死でついて
行けば、学力は大きく伸びるでしょうか?
高校1年の野球部員がプロ野球の選手と一緒に練習を続ければ
1年後には、プロの投手の球も打てるようになるでしょうか?
そうはならないと思います。まず基礎体力が違います。基礎技術も
違います。プロの練習について行けるだけの基礎体力をまず養成
しなければならないと思います。ごく普通の中学生が、小学生のときから
リトルリーグで鍛えられている選手を全国から集めている野球強豪校の
高校の野球部に入れば1年で他の野球部員に追い付くと考えることも
現実的ではないと思います。
受験勉強でも、一人ひとりの状況に合わせた勉強を進めて行くことが
欠かせないと思います。東大や京大を目指す人達と同じ教材を使い
一緒に勉強をしたとしても学力状況が違えば結局、自己満足で終わって
しまうでしょう。
昨日のブログで触れた、大学付属高校を卒業した生徒は高校の授業が
大学入試を全く意識しない授業でしたから、受験生なら当然知っているはず
のことも習っていないことが多くありました。そうであるなら、まずそこを埋める
ところからスタートしないと入試レベルの問題を本当の意味で自分のものに
することはできません。
高校を入学して半年も経たないうちに退学していた生徒も高卒認定を取得した
とは言え、穴だらけでした。それぞれの先生が医学部合格に向けて今、何を
やるべきかを考えてくれて、自分にとって正しい勉強ができたからこそ1年で
医学部2校に合格できたと思います。
2人とも、自分に合った勉強の進め方、自分に合った教材を私立医学部に
合格するためには何が必要かをよく分っている先生が考えてくれ、それを
着実に実行したからこそ結果を出すことができたと思います。「ガムシャラに
勉強すればいい」ではなく「今の自分に必要な勉強は何か」を考えた勉強を
進めて下さい。医学部合格という目標は同じでもそこに至る過程は一人ひとり
違うはずです。
明日もまた、来年へ向けたお話を続けます。