9月13日(日)の日本経済新聞に
「医学部の定員削減」というタイトルと
「政府検討 医療費膨張防ぐ」という
小見出しの記事が掲載されていました。
もともと、現在の医学部定員増は
2019年度までの臨時的措置だったのですが、
記事によれば将来の医師数が都市部などで
過剰になると見込み、政府は2020年度から
医学部の定員を減らす検討に入ったとのことです。
医学部の定員は、1973年に「1県1医大構想」が決まり、
それ以降、国公立大学と私立大学の医学部が新たに開設され
1984年度には医学部の定員は8,280人にまで増えました。
しかし、1985年度からは医療費の増加を押えるために
医学部の定員は減少に転じました。
この時、私立大学医学部の定員は、
それほど変わらなかったのですが
国立大学を中心に医学部の定員削減が進められました。
しかし、妊婦のたらい回しなどから
医師不足が叫ばれるようになり
2008年度から医師不足解消のため
医学部の定員は現在まで増加を続けていて
2015年度の医学部定員は9,134人と
過去最高になりました。
増加のペースは鈍ったとは言え、
医学部定員増は現在も続いています。
2020年度から医学部全体の定員は
削除されそうですが、地域や診療科目によっては
医師が不足していることを考えると、
単純な定員削除にはならないかもしれません。
定員削除は「今すぐ」ということではありませんので
高校生や浪人生の皆さんには直接関係ないかもしれませんが、
面接などの材料にはなることが考えられます。
「医師の偏在」「医療費の増加」などに絡めて聞かれそうです。