医学部入試

東京慈恵会医科大学の小論文の狙い

昨日、「以前は東京慈恵会医科大学でも小論文を課していた」
とお伝えしました。
以前、行われていた東京慈恵会医科大学の小論文は、
他の医学部でもよく見られるような、課題文を与えて、
それを読んでの自分の意見を800字程度で書かせるものでした。

しかし、この医学部ではよくある小論文を廃し、
東京慈恵会医科大学の2次試験対策では、
これまで面接だけが行われてきました。

東京慈恵会医科大学は、より良い人材を入学させるために
来年2月の入試では2次試験を変更することとし、
小論文を復活させ、面接も従来の面接とは異なる面接となります。

この2次試験変更の意図を東京慈恵会医科大学は公式には
「他者に対して自分の考えを論理的に伝える能力を小論文で評価します。
さらに、知識を基に状態を理解し、どのような行動が適切か判断する力を
面接および小論文で評価します」としています。

これを受けての小論文の復活、そして1,200字以上2,400字以内という
異例とも言える長文を書かせる小論文が予定されています。
なぜ以前の「医学部ではよくある小論文」ではダメなのかについても
伺いましたが、東京慈恵会医科大学が真摯に良き医療人を
育てることに向き合っていることが、そのお話からよく分かりました。
具体的な小論文の出題形式は
「2種類を考えている」とのことですが、
どの様な出題形式になろうとも、
「以前の800字以内ではなく、1,200字以上2,400字以内」とする意図を理解し、
少なくとも1,200字を60分で書くことに慣れることが
「慈恵の小論文」をクリアするためには欠かせないでしょう。