自校で一度出題した問題をもう一度出題することはないだろう、
ということから、過去問とは、二度と出ない問題、とも言えます。
最近は、他大学で出題された過去問を出題することも考えられてはいるようですが、
自校の過去問を自校で使用することはないでしょう。
では、過去問を解く意味とはどういうことでしょうか。
まず第一に、志望校の過去問を解くことで、現在の自分と
志望校の合格点との間の距離を知ることができます。
過去問の細かい配点は分からないことが多いので、
正確な得点を出すことは難しいのも現実です。
特に記述式の入試であれば、正確な得点は、
東京医科大学や杏林大学医学部のようなマーク式以上に
分かりにくくなります。
それでも感覚的に、おおよその得点は分かると思います。
そして何より、志望校の合格に向けて自分の足りない点がわかります。
「化学の有機が思った以上に出題されるが、
この大学の有機は今のままでは解けない」
「英語の並べ替えが毎年出題されるが、並べ替えで落としている」
といったことが分かるはずです。
志望校に合格するために強化する必要がある箇所がわかれば、
そこを重点的に強化してください。
また、「合格最低点まであと1割足りない」ということであれば、
1割の上積みをするために、どの科目のどこをどうやるのかを、
具体的に考えることができます。
志望校の合格点と、現状の自分との差を知るためには、
過去問を漫然とやってはいけません。
入試本番と同じ試験時間で解くことが欠かせません。
試験時間内で、今の自分は何点取れるのかを知ることが大切です。
私立医学部の入試問題は、解けそうな問題が多いのですが、
試験時間が短いため、試験時間内で解くことは大変です。
本当は、実際の入試と同じ時間割で解くのが理想ですが、
多くの医学部入試の昼休みは1時間半に設定されていますので、
1時間半も間を空けるのはもったいないという思いもあるでしょう。
そこは、そこまで厳密にやらなくてもいいと思います。
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