こんにちは。
トータルアドバイザーの鈴村です。
実は今年、このブログで取り上げ切れていない
医学部や入試方式があります。東京医科大学も
そのひとつです。
東京医科大学医学部は、2月17日に2次試験の
合格発表を行い、一般入試は正規合格75名、
1次補欠100名、2次補欠61名を出しました。
昨年より2次補欠者が11名増えています。
センター利用入試は、正規合格15名、補欠者
55名を発表しました。こちらの補欠者は昨年
より5名減少しています。
東京医科大学は正規合格者の手続き締切日の翌日
に1回目の繰り上げ合格をまとめて発表します。
今年も2月27日(火)11時に発表があります。
昨年は1回目の繰り上げ合格で、一般入試は1次
補欠から56名、センター利用は25名の繰り上げ
合格が発表されました。
その後は、入学辞退者が出るたびに繰り上げ合格
の連絡が電話で来ますが、昨年の一般入試は1回目
の繰り上げ合格のみで、その後の繰り上げはあり
ませんでした。
センター利用は、25名の繰り上げ合格の後に8名
の繰り上げがありました。
1次補欠の繰り上げ順位は発表されていないため、
1回目の繰り上げ合格に入らなかった1次補欠の方は
3月末まで大学からの連絡を待つことになります。
一昨年、メルリックスでは3月25日に繰り上げ合格
が回ってきて、そのまま東京医科大学に進学した生徒
がいます。
こちらのページにその時のことが載っています
https://www.melurix.co.jp/dream/detail_2016_05.html
【メルリックス学院】夢の先へ2016年度
文章にもありますが、再受験生だったその生徒は、
入試の前半戦では、なかなか思うような力を出す
ことができず、周囲も、そして何より本人も、
もどかしい思いをしていました。
1次合格が来ても「1次試験の手応えはよくない
から無駄呼びだ」と繰り返し、事実その通りの結果
が出ていました。（この時、私は初めて「無駄呼び」
という受験用語？を知りました。1次試験の出来が
良くないので、呼ばれても無駄→無駄呼びという
ことだそうです）
遠方から通っていた彼女は、朝4時起きで、毎日
メルリックスに朝早くから来て自習していました。
帰りは20:35の電車に乗らなければいけないからと、
生徒面談の時間をいつも19:30までに設定してい
ました。
生徒の公平性を期すために、私は生徒面談の予定を
毎月ローテーションして回しているのですが、
彼女に関しては「特別扱い」で、早い時間に面談を
入れるようにしていました。
1年間、それこそ晴れの日も雨の日も、彼女が常に
努力しているのを見てきたので、いつもの力を出し
さえすれば、必ず合格すると信じていました。
ただ、この「いつもの力」を本番で出し切るのが
どれほど難しいかもわかっていました。
どうしても結果が出ない、悔しいと私に泣いて
訴えた彼女に、私は「これを触ると落ち着くから」
といつも自分がしているヘアゴムを渡しました。
これは心理学的には「アンカリング」と言って、
「○○すると△△になる」というように、一種の
暗示をかけて、その人の力を引き出すものです。
そのヘアゴムは弾力性があって、手触りが少し
変わっているのと、ブレスレットのように手首
にしておくことができるので、試験会場でも
いつでも触れて落ち着くことができるものでし
た。（文中の写真でも、彼女は私があげたヘア
ゴムを手首にしてくれています）
そのヘアゴムのおかげか、彼女は後半戦に行く
に従い、自分の力を試験会場で思う存分出せる
ようになり、久留米大学に正規合格、さらには
東京医科大学の1次補欠、昭和大学医学部II期
の補欠を勝ち取りました。
3月末に東京医科大学の繰り上げ合格が回って
きた時は、この1年間の努力が最高の形で報わ
れたことに心からホッとしました。また、彼女を
サポートして、応援してきたご家族の苦労が報わ
れたことを非常に嬉しく思いました。
たかがヘアゴムぐらい、と思うかもしれませんが、
受験生にとっては、どんな小さなことも気になる
し、ちょっとしたきっかけで本来の実力を発揮で
きるようになるものです。
きっとあのヘアゴムがオリンピックの魔物ならぬ
受験の魔物を断ち切ってくれたのだと、私は今も
信じています。
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