医学部入試

名古屋大学と岐阜大学が統合に向け協議開始(2018-03-23)

学院長の田尻です。

東海地方の国立大学、名古屋大学と岐阜大学が
運営法人の統合に向けて協議を開始したとの報道が
ありました。18歳人口が減少する中、国立大学で
あっても生き残りを模索しているということでしょう。

現在、国立大学は、大学ごとに国立大学法人を設置し、
その法人がそれぞれの大学を経営・運営しています。
今回の名古屋大学と岐阜大学の統合協議は、この
国立大学法人を統合しようという話です。法人は統合しても
二つの大学は、現状のまま残るとのことです。名古屋大学にも
岐阜大学にも医学部はありますが、これについては変化は
ないようです。

ただし統合の目的の一つは経営の効率化ですから、将来的には
学部の統合もあるかもしれません。学部の統合により資金と
人材を集約して、より競争力を高めることが可能になります。
現在の計画では、教養科目の統合については検討材料の一つに
なっているようです。

大学を取り巻く環境は厳しさを増していて、「国立大学といえども
地方大学の中には将来、単独での経営存続が懸念される大学も
でてきた」とのことです。

なにも国立大学に限った話ではなく、4割の大学が定員を
満たしていない私立大学も生き残りを模索しています。
確かに医学部は現在、大変な人気で「医学部だけは別世界」
といった感じですが、私立大学医学部もより良い学生を
集めるために、様々な改革を行っています。

その一つが、各大学で競争をしている様にも見える
「学費の値下げ」です。ここに学費貸与のある地域枠が
絡み、私立医学部の受験者にも多少の変化を感じます。

私立医学部の志願者数は、微減傾向が続くと思いますが、
学費の低減や貸与により、これまで国公立医学部専願だった
受験者層が私立大学医学部も併願する傾向が高まっているように
感じます。例えば、私立大学医学部で最も学費負担の少ない
国際医療福祉大学医学部や、募集人員の6割が学費貸与のある
地域枠の東北医科薬科大学医学部の入学者を見ていると、
そう感じます。

私達も、大学全体の動向そして医学部、特に私立大学医学部の
動向をこれまで以上に注視していく必要があると考えています。

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