医学部入試

東京医科大学、追加合格101名(2018-11-08)

昨日、東京医科大学が記者会見を開き、昨年と
一昨年の医学部入試で、不適切な得点操作が無
ければ、合格していたはずの女子や多浪の受験
生が101名いたことを発表しました。

この本来、合格していたはずの受験生には成績
順に個別に連絡をし、入学を希望する「合格者」
は来年4月からの入学を許可するとのことです。
ただ、東京医科大学の入学定員が120名であり、
来年4月の入学者は、最大で63名までしか受け
入れない、とも会見では話されました。これは、
得点操作をしてもしなくても「合格」の在校生
が177名在学中で、2年分の入学定員240名か
ら177名を引いた63名を追加入学の上限とし
たためです。なお、得点操作が無ければ「不合
格」だった在学生は退学させずに、そのまま東
京医科大学の学生とすることも併せて発表され
ました。

東京医科大学では「不正入試」が明らかになった
ことを受け第三者委員会を設けて、これまで行わ
れた入試の実態を調べていました。そして10月
23日に第一次報告を行い「今年と昨年の一般入試、
センター試験利用入試で合格ラインを上回って
いた受験生は女子55名、男子14名の合計69名
だったと公表しました。

この第三者委員会の第一次報告を受けて、大学と
して、得点の操作をしなかった場合の合否判定を
再度実施し、その結果が101名の追加合格という
昨日の発表になりました。101名の中には推薦入
試の受験者12名も含まれています。入試種別で
言うと追加合格者は、一般入試77名、センター
試験利用入試12名、推薦入試12名でした。

男女別では、今年度の入試で男子18名、女子51名、
合計69名、昨年度の入試で男子16名、女子16名、
合計32名と発表されました。

今後、得点操作の結果、不合格となった「本来、合
格していたはずの受験生」に成績順に連絡をし、東
京医科大学に入学する意思の確認をするとのことで
す。不合格とされていた受験生のうち何人が入学の
意思表示をするのかは不明ですが、入学定員が決ま
っているため、追加合格者からの入学者数分は一般
入試、センター試験利用入試の合計90名の募集人
員の枠内で調整することになります。

追加合格者への連絡は11月中に終える、としてい
ますので12月初めには、一般入試とセンター試験
利用入試の募集人員が決まると思われます。

メルリックスの昨年、今年の東京医科大学1次試験
合格者で2次試験に合格しなかった生徒の名簿を見
ると追加での入学者は、そう多くないように思いま
すが、東京医科大学からの正式発表までは医学部受
験生の皆さんは、気が気でないでしょう。

東京医科大学一般入試、センター試験利用入試の募
集人員が減ることになれば、来年の東京医科大学入
学を目指す医学部受験生の皆さんは「あり得ない」と
感じるでしょう。東京医科大学の不適切入試の被害者
は、これまで受験した医学部受験生にとどまらず、現
在の医学部受験生にまで及ぶ可能性があります。

医学部受験生の皆さんは、落ち着かないかもしれませ
んが今は、やるべきことに集中してください。