一昨日は「模試では、東京医科大学の志望者
が減っている」ことをお伝えしました。模試
で、東京医科大学の合格可能性判定を求めた
受験生が減っていることの理由はさておき、
東京医科大学志望とした受験生が減っている
ことは間違いありません。
第3回駿台・ベネッセ共催マーク模試では、
東京医科大学の志望者は前年に比べて27%
減でした。河合塾の第3回全統記述模試では
東京医科大学の志望者は前年に比べ11.8%減
でした。駿台・ベネッセに比べ減少幅は大き
くありませんが、1割以上の減少です。
ここで、これまでの東京医科大学の志願者数
を見ておきましょう。昨年、2018年度入試
では、東京医科大学に出願した志願者数は、
2,935名でした。その前、2017年度入試では、
3,290名で、更にその前年の2016年度入試の
志願者数は3,620名でした。
もし、何もなければ東京医科大学の志願者数
は、3,000名程度になると考えていいでしょ
う。しかし、今回は募集人員が大きく減りま
す。この影響は大きいと思います。
私は、来年の東京医科大学一般入試の志願者
数は、1,000名程度は減って2,000名を切る
のではないかと考えています。
仮に、東京医科大学の志願者が千人減ったと
したら難易度は、どうなるのでしょうか?
私は、志願者が千人減っても、東京医科大学
一般入試の難易度は変わらない、いやむしろ
上がるだろうと考えています。
東京医科大学一般入試の募集人員は当初、75
名の予定でした。単純にいうと試験成績上位
75位までが合格の医学部入試でした。ところ
が一般入試の募集人員は34名になりました。
試験成績上位34位までが合格となる入試に
変わりました。楽々合格だったはずの35位
は不合格です。
志願者が千人減ると言っても、東京医科大学
に合格する自信のある成績上位層は減らない
でしょう。減るのは「東医は無理そう」と考
える受験者層が中心でしょう。
合否を争う成績上位層が減らないで、募集人
員だけが減る状態になると思います。成績順
位75位の受験生は合格のはずが、募集人員
減の影響で不合格になります。成績順位35
位の受験生も不合格です。
もちろん、合格者の中に入学辞退者がいるは
ずですので、実際は多少異なりますが、単純
に言えばこうなります。
募集人員が少なければ入試の難易度は、上が
ります。東京慈恵会医科大学は推薦入試も
センター試験利用入試も行わず、全ての入学
者を一般入試だけで募集します。東京慈恵会
医科大学一般入試の募集人員は110名です。
もし、東京慈恵会医科大学が一般入試をA,
Bに分けたりセンター試験利用入試も行った
り、前期・後期に分けたりして一つひとつの
入試の募集人員を少なくしたら、入試難易度
は慶應義塾大学医学部を超えてしまうかも
しれません。募集人員が少なくなる影響は、
それくらい大きいと考えられます。
これらから、私は来年の東京医科大学一般
入試は「志願者は大きく減るが、難易度は
上がる」と考えています。