昨年、10大学の医学部入試で不正、不適切
入試があったことが明らかになりました。
これを受けて文部科学省は大学入試への信
頼回復に向け、大学入試全体として公平性
を保つために有識者会議を設置しました。
学校法人慈恵大学理事長、東京慈恵会医科
大学前学長の栗原敏氏など11名で構成さ
れる「大学入学者選抜の公正確保等に関す
る有識者会議」は昨日、大学入試の公正性
確保のための共通ルールについて、中間報
告を発表しました。
共通ルールを盛り込んだ中間報告では、
「学生募集、出願手続き、学力検査、小論
文・面接、合否判定、繰り上げ合格」につ
いて、全ての大学入試での具体的な共通ル
ール案を示しました。
医学部入試に関係の深い「小論文・面接」
については、実施方法や評価方法のマニュ
アル化を求めました。やはり医学部入試に
多い「繰り上げ合格」については、補欠者
の中の順位をあらかじめ受験生本人に開示
するよう求めています。具体的には既に、
多くの医学部で導入されている補欠順位を
明示することになるかと思います。
また、これまでの医学部入試で問題となっ
た年齢や性別による差別を無くすために、
合否判定資料には「受験生の氏名、年齢、
性別、出身校」などの情報は記載しない
ことを求めています。学力試験の採点時
には、解答用紙の氏名をマスキングして
採点することを提案しています。
この有識者会議は今後、大学入試の共通
ルールについて大学や高校などから意見
聴取し、5月をめどに最終報告をまとめ
る予定です。
文部科学省は、有識者会議の最終報告を
待ち、大学入試の共通ルールを全大学に
通知し、来年の大学入試から公正確保の
ための共通ルールを適用する考えです。
まずは、来年の医学部入試の入試要項が
どの様に変化するのか注目です。医学部
の入試要項は、夏過ぎくらいから公表さ
れることが多くなると思いますが恐らく、
これまで以上に丁寧に書かれた入試要項
になると思います。
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