医学部入試

センター試験後の「新テスト」への不安は無視できない(2019-04-25)

大学受験生に対する「共通テスト」は1979年
1月の共通1次試験から始まりました。そして
1990年1月からは、現在の大学入試センター
試験(センター試験)が共通1次試験に代わり
実施されました。

1990年1月から始まったセンター試験は、来年
2020年1月18日(土)、19日(日)でその歴史
を終えます。そして、2021年1月からは現在の
センター試験に代わり「大学入学共通テスト」
が実施されます。大学入試は、大きな変革期を
迎えています。

英語では、民間資格検定試験の成績の活用も行
われますが、活用の仕方は大学ごとにバラバラ
で、高校生も高校の先生も戸惑っているようで
す。

それ以上に高校生や受験生を戸惑わせているの
が新テスト、大学入学共通テストの国語と数学
で記述式問題が導入されることです。
センター試験を所管する大学入試センターでは、
2017年と2018年に「新テスト」の試行調査
(プレテスト)を行いましたが、今回の改革の
目玉である記述式問題には、いくつかの問題が
あることが明らかになりました。

まず第一に「記述式問題の正答率の低さ」そし
て次に、「記述式問題の採点を誰が行うのか、
公平な採点が出来るのか」最後に「記述式問題
の自己採点と実際の得点との差をどうやって詰
めるのか」の3点です。
2017年と2018年に行われた大学入学共通テス
トの試行調査(プレテスト)では、この3点を
どう改善するのか、ということが指摘されまし
た。

現在の高校3年生は、浪人することになれば
センター試験に代わる新テスト、大学入学共
通テストと向き合わなければなりません。現
在の浪人生も「もう1年」となった時には同
様です。私立医学部、歯学部志望であれば、
新しい大学入学共通テストの受験を避けるこ
とも可能ですが、そうなると現行の「センタ
ー試験利用入試」に代わる試験の受験は、出
来なくなるでしょう。

新テスト、大学入学共通テストに対する不安
は、医学部や歯学部志望者だけに限らず、大
学受験を予定する高校生なら学年を問わず不
安に感じているでしょう。浪人生も「いやな
感じ」を持っているでしょう。

先日の「医学部合格のためのオンラインセミ
ナー」でもお話ししましたが、この「不安」
や「いやな感じ」は来年の医学部入試、歯学
部入試に影響を与えそうです。

新しいテスト、「大学入学共通テスト」の三つ
の問題点と医学部入試、歯学部入試に与える
影響について明日以降、順番にお伝えしていき
ます。