医学部AO入試について、「その医学部が
AO入試でどのような受験生を望んでいる
かを理解することが合格の秘訣」というこ
とを何回かに分けてお伝えしましたが、具
体的な話がないと伝わりにくいかもしれな
いと感じました。
そこで、本日は少し具体的な事例をお話し
いたします。
昨年、メルリックスの生徒が金沢医科大学
AO入試に合格しました。金沢医科大学や
石川県に何の縁もゆかりも無い生徒でした。
金沢医科大学AO入試も2000字の自己
推薦書、他者からの1200字の推薦書を
提出する必要があります。
メルリックスでは、過去の金沢医科大学AO
入試合格者の提出書類の蓄積がありますので
「自己推薦書に、こういうことを書けばいい」
ということが分かっています。そして他者か
らの推薦書は、自己推薦書を補完する内容を
書いてもらうようにしています。
金沢医科大学AO入試でも基礎学力試験があり
ますが、あまり差が付く試験ではないように
思います。これまでの合格者を見ていると学力
も、もちろん大切ですが、提出書類も非常に重
要だと感じています。面接も提出書類を基に行
われますので、ピントのズレた提出書類では、
「面接官が聞くことが無い」になってしまいま
す。
昨年から、東海大学医学部と杏林大学医学部で
新たにAO入試が始まりました。募集人員5名
の杏林大学医学部AO入試の合格者は1名でし
たが、その1名はメルリックスの生徒でした。
東海大学医学部のAO入試「希望の星育成」で
は、メルリックスの生徒3名が2次試験に合格
しました。
新しい医学部入試でしたが「なぜAO入試を始
めるのか。どういう人材を求めているのか」を
しっかり取材した結果だと考えています。
獨協医科大学AO入試では3名が合格しました
が、AO入試受験者には募集要項を熟読するよ
う指導しました。獨協医科大学AO入試の募集
要項には、「AO入試に出願される皆さんへ」な
ど8ページに渡って、獨協医科大学の考えが書
かれています。
その中の「獨協医科大学がAO入試入学者に求
めるもの」の最後に「AO入試入学者に求めら
れる最も重要なことは、獨協医科大学がどうい
う大学であるかをよく理解した上で、なぜ本学
の一員になりたいのかについて明確な意識を持
っていることです」と書かれています。
そうであれば、獨協医科大学について十分な
知識が必要となりますので、パンフレットに
載っていないことまで知っておきたいところ
です。もちろん「これのここを見ておくよう
に」と指導しました。
これらのように医学部AO入試では、学力以
外のポイントを、大学ごとに知ることが大切で
す。