昨年、社会的にも大きな問題となった医学部
の不正、不適切入試を受け文部科学省は「大
学入学者選抜の公正確保等に関する有識者会
議」を設け、今年の2月5日から9名の有識
者で議論を重ねてきました。
この有識者会議が5月31日付で45ページの
「大学入学者選抜の公正確保等に向けた方策
について(最終報告)」を公表しました。
この中には「医学部医学科の入学者選抜におけ
る不適切事案を受けた対応」も書かれています。
この最終報告では、医学部に限らず全ての大学
入試で公正を確保するために「性別や年齢で一
律に差を設けること」を不適切とし「合否判定
資料に受験者の氏名、性別、年齢、保護者の情
報を記載しないこと」を求めています。また、
出願手続きに際して、「保護者の職業、出身校
など評価に不要な情報は求めない」ことなども
盛り込まれています。
補欠合格候補については「補欠候補者内での順
番や繰り上げ合格時期の見通し」をあらかじめ
伝えることも求めています。
そして、不正入試が疑われる場合は文部科学省
に受験生を救済するための相談窓口を設ける必
要があることも指摘しています。
文部科学省は、この有識者会議の最終報告を受
け、大学入試の公正確保に向けた全学部共通の
ルールを盛り込んだ大学入試の実施要領を6月
中にも各大学に通知する方針とのことです。
来年度入試では受験生が余計なことに気を取ら
れることなく入試に立ち向かえるようになるこ
とを切に希望します。
医学部入試は複雑化していますが、どの医学部
入試を受験するにしても、全ての医学部受験生
が噂に惑わされること無く、落ちついて受験出
来る日が間もなく来ることを願います。