私立医学部の入試結果が、5月に次々に
発表される中、最後に残ったのが順天堂
大学医学部でした。
各報道機関も、昨年の文部科学省の医学部
入試に関する調査で、男女の合格率に最も
大きな差があった順天堂大学医学部の入試
結果については関心が高かったようで、昨
日から今日にかけて順天堂大学医学部の入
試結果に関する多くの報道がなされました。
昨年の文部科学省の調査では、順天堂大学
医学部の入試で、浪人生や女子受験生に対
し不利な扱いをしていたことが明らかにな
りました。
順天堂大学医学部の前年入試の合格率は男子
が10.08%、女子が5.23%でしたが、今年の
合格率は男子7.72%、女子8.28%でした。
男子の合格率が下がり、女子の合格率が上昇
した結果、今年の順天堂大学医学部の入試で
は、女子の合格率が男子の合格率を上回りま
した。
ただ、順天堂大学医学部は文部科学省から「
性別による不適切な扱い」の他に「年齢によ
る不適切な扱い」も指摘されていましたが、
今回発表の入試結果には、年齢に関するデータ
はありませんでした。
昨年、文部科学省から医学部入試における「不
適切な扱い」の指摘を受けた大学は例えば、日
本大学医学部が補欠に順位を付けて発表するよ
うになったり、福岡大学医学部では調査書の扱
いを「面接の際の参考資料」と明示するなど、
「公正な入試」への歩みが感じられます。
順天堂大学医学部の今回発表の入試結果では、
年齢(浪人年数)別のデータの他、正規合格者
数、補欠者数、繰り上げ合格者数も発表されて
いません。
順天堂大学医学部が、こういった医学部受験生
が知りたいデータを公表しない理由は分かりま
せんが、順天堂大学医学部に限らず、全ての医
学部が受験生に対してオープンな入試を行うこ
とを期待します。
順天堂大学医学部が入試結果を発表したことで
国公立、私立全ての医学部の入試結果が出揃い
ました。医学部入試全体、そして私立医学部入
試の入試結果分析を進めます。