順天堂大学医学部を2011年度から2018年度
までの間に受験した女性13人が「性別を理由
に差別された」として20日、賠償を求める訴
訟を東京地方裁判所に起こしました。
医学部入試に関する集団訴訟は、東京医科大
学に続いて順天堂大学が2件目になります。
今回、原告となった13人は、10代から20代
の女性で、他大学の医学部生や今も医学部を
目指して受験勉強を続けている女性たちとの
ことです。
訴状では「順天堂大学は女子であることを理由
に合否判断基準を厳しく設定した。公正である
べき入試の根幹を揺るがす極めて重大な不正だ」
と訴えています。
順天堂大学医学部の男女の合格率は文部科学省
の調査対象となった2013年度入試から2018年
度入試まで、常に男子の合格率が女子の合格率
を上回っていましたが、2019年度入試では女子
の合格率が男子の合格率を上回りました。
順天堂大学は医学部の不適切入試について、昨
年の12月に第三者委員会による「緊急1次報
告書」を出し、「追って最終報告を行う予定」
としていましたが、現在まで最終報告は公表さ
れていません。20日の記者会見では原告側弁護
士が、第三者委員会の最終報告について「調査
を続けているかどうかも疑わしい」と疑問を呈
したとのことです。
朝日新聞が順天堂大学に第三者委員会の調査に
ついて尋ねたところ「お答えできません」との
回答だったとのことです。読売新聞によれば、順
天堂大学は今回の提訴について「訴状が届いてお
らずコメントは差し控える」としているとのこと
です。
国公立大学の入試には、東京大学の入試が大きく
反映されると言われています。他大学は「東大が
どうするか見て決める」ことが多いと言われます。
順天堂大学医学部も私立医学部を引っ張っていく
位の気概で、医学部受験生が不安なく受けること
の出来る医学部入試の先頭に立ってもらいたいと
思いますし、順天堂大学なら出来ると思います。