ここのところ医学部の推薦入試、歯学部の
推薦入試に関するお問い合わせが増えてい
ます。
「学びの3要素」「高大接続」そしてセンタ
ー試験に代わる「大学入学共通テスト」と
いった言葉に象徴される「大学入試改革」
が大きな流れとなっています。文部科学省
は、画一的な入試を脱し多様な入試を進め
るよう各大学に要請しています。この結果、
推薦入試の募集人員を増員する医学部が目
に付きます。
一般入試の前に、志望校への進学を決めた
いという受験生は多いでしょう。そう考え
る受験生にとって、推薦入試は大きなチャ
ンスとなります。
医学部受験生や歯学部受験生が推薦入試を
考える際に戸惑うのが「推薦入試は大学に
よって試験内容が異なる」です。さらに、
「大学からは、細かい試験内容は公表され
ない」こともあり、医学部の推薦入試、歯
学部の推薦入試を受験するにしても、どの
医学部、どの歯学部の推薦入試を受けるべ
きか、なかなか判断できないようです。
例えば、東京医科大学推薦入試の「選抜方
法等」には小論文、面接、書類審査に加え
て、「基礎学力検査(数理的問題)」と書か
れています。東京医科大学の推薦入試を考
えている受験生にしてみたら「数理的問題
って?」となるでしょう。
関西医科大学の学校推薦入試、特色入試の
適性検査には「数理的問題、英文問題も含
みます」と書かれています。やはり受験生
は、戸惑うでしょう。
歯学部でも、日本大学歯学部の一般推薦入
試の選考方法には、小論文や面接などと並
んで「適性試験(90分)」と書かれていま
す。「適性試験って何?」歯学部受験生は、
こう思うでしょう。
医学部推薦入試、歯学部推薦入試を検討す
る際、どの様な試験内容なのかを把握する
ことは欠かせません。オープンキャンパス
などで大学に直接聞くのもいいのですが、
「どこまで教えてくれるのか?」というこ
ともあるでしょう。また、オープンキャン
パスに行けない、ということもあるでしょ
う。
インターネットで調べたり、通っている塾、
予備校に聞くこともあるでしょう。それで
も分からない場合に、私達メルリックスに
問い合わせるのだと思います。
お問い合わせに対して、分かっていること
は基本的にお伝えしていますが、答えよう
のないお問い合わせもあります。それは
「この大学とこの大学、どっちの大学を受
けたらいいか?」です。
私達の生徒であれば、得意科目・苦手科目
といった学力だけでなく性格や部活動、委
員会活動、習い事、中学受験の経験などが
分かっています。これらを踏まえて「あの
大学の推薦入試の試験内容はこうだから、こ
の大学が良さそう」と言うことができます。
ところが、外部の方からのお問い合わせでは、
こういった情報が全くありません。例えば、
関西医科大学推薦入試の面接は、ディベート
も行われます。ディベートを何回か経験する
といいのですが、おとなしい受験生が慣れな
いままディベートに臨めば、何も話すことが
出来ないまま終わってしまうかもしれません。
東京女子医科大学推薦入試の小グループ討論
では「今、何が問題となっているのか」とい
う視点を討論の最初から最後まで持っている
ことが大切です。考えが浅いまま思い付きで
話すタイプの受験生が、試験当日も頑張って
たくさん意見を述べたとしてもどうかと思い
ます。討論だから積極的に話すタイプでない
とダメかというと、そうは思いません。
その受験生が、どこの推薦入試が向いている
かは、簡単に判断できるものではありません。
ましてや、全く会ったこともない受験生にア
ドバイスをすることは、ほとんど不可能です。
期待するようなお答えが出来ないことが多い
と思いますがご了承ください。
受験生本人をよく知る高校や塾、予備校にご
相談なさることもいいと思います。