医学部入試には、国公立私立を問わず
適性試験や適性検査といったものが
課されることが珍しくありません。
医学部受験生の皆さんは、医学部入試
における適性試験や適性検査について
十分に理解しているでしょうか?
医学部入試の適性試験・適性検査で、
ややこしいのは、大学によって適性試
験・適性検査の意味するところが異な
ることです。
一般的に適性試験と言えば、「試験」と
付くように学力や能力を試す「試験」
を指します。また、適性検査は「検査」
と付くように、主に性格検査を指しま
す。
医学部入試の適性検査は、質問に対し
「はい、いいえ」または、「はい、いい
え、どちらでもない」の選択肢から自分
の答えを選んで答えるものが一般的です。
ただし、あくまで「一般的」であって、
必ずそうだというわけではありません。
例えば、筑波大学医学群医学類(医学部
医学科)では、推薦入試でも一般入試で
も適性検査が課されます。筑波大学医学
群の適性検査は、性格検査と言ったもの
ではなく、学力や能力を計るものです。
適正検査という名称に惑わされていては、
合格出来そうにありません。
私立大学医学部でも、埼玉医科大学の
推薦入試や関西医科大学の推薦入試な
どでは、適性検査が課されますが性格
検査ではなく、学力・能力を計る筆記
試験です。
帝京大学医学部の推薦入試でも基礎能
力適性検査が課されますが、実態は英
語、数学、理科の学力試験と言えます。
医学部入試で適性検査と言っても、そ
の内容は様々です。自分が志望する医
学部で適性検査や適性試験が課される
なら、その内容を知っておくことは欠
かせません。
実際の医学部入試の試験会場では、気
持ちの持ちようが結果に大きく関係し
てきます。
「適性検査があるらしいけど、いった
いどんな検査なんだろう?」と落ち着
かない気持ちで試験を受けるのか、適
性検査の内容を知っていて落ち着いて
試験に臨むのか、気持ちの差は結果に
も影響します。
医学部受験生の皆さんは、志望校の適
性検査・適性試験についても知ってお
くようにしてください。
ちなみに東京医科大学では、適性検査
を廃止しました。東京医科大学の適性
検査では、これまでバウムテストや
MMPIを採用していました。
このうち、MMPIの質問内容が医学部
入試にふさわしくない、として適正試
験が廃止されました。
東京医科大学は「漫然とこれまでのやり
方を踏襲してきたが、今後は改める」と
して適性検査の廃止に踏み切っています。
このことをきっかけに、医学部の適性検
査の見直しが進むかもしれません。