医学部入試

大学入学共通テスト、医学部・歯学部は、どう利用する?(2019-08-23)

2021年度入試から、現在の「大学入
試センター試験」に代わって、新しいテ
スト「大学入学共通テスト」が実施され
ます。

現在、私立医学部でセンター試験利用入
試を行っている大学は31大学中17大
学です。

17の私立歯学部で、センター試験利用
入試を実施している歯学部は、奥羽大学
歯学部を除く16歯学部です。

2021年度からの新テスト「大学入学
共通テスト」を利用する医学部・歯学部
が何校になるのか、まだはっきりしませ
んが一部の大学は、「2021年度入試
の予告」として、大学入学共通テスト利
用入試を行う予定であることを公表して
います。

センター試験と大学入学共通テストの大
きな違いの一つが「数学と国語に記述式
問題の導入」です。

記述式問題を導入することに伴い、大学
入学共通テストの国語の試験時間は、現
行のセンター試験の国語の試験時間に比
べ20分長い、100分になります。

この大学入学共通テストの国語の試験時
間について、不公平感を持つ医学部受験
生、歯学部受験生が出てくる恐れがあり
ます。

現在のセンター試験利用入試の国語で、
試験範囲を「近代以降の文章」(一般的
に言えば「現代国語」)のみとしている
大学があります。

私立医学部では埼玉医科大学、帝京大
学医学部、愛知医科大学、関西医科大
学、近畿大学医学部、福岡大学医学部
の6校が「現代国語のみ」としていま
す。

私立歯学部では、岩手医科大学歯学部、
日本大学松戸歯学部(Ⅰ期)、日本大
学歯学部(Ⅰ期)、日本歯科大学生命
歯学部、新潟歯学部、神奈川歯科大学、
鶴見大学歯学部、大阪歯科大学が、セ
ンター試験の国語の試験範囲を近代以
降の文章(現代国語)のみとしていま
す。

試験範囲が「現代国語のみ」であれば
古文・漢文を解く必要はありません。
試験時間全てを2題の現代国語に使う
ことができます。

現在のセンター試験の国語の試験時間
は80分ですが、大学入学共通テスト
では、100分に延長されます。

現行のセンター試験利用入試では、同
じ私立医学部、私立歯学部でも古文・
漢文まで解く必要のある大学、入試種
別と古文・漢文は解く必要の無い大学、
入試種別があります。

試験時間が20分延長されれば、不
公平感を持つ医学部受験生、歯学部
受験生が増えても仕方ないと感じて
います。

関西医科大学は医学部入試について
「2021年度以降の入試について
(予告)」を発表しています。

この中で「国語は、マーク式問題は
活用しますが、記述式問題は点数化
せず、入学後の指導および今後の試
験適正化の参考資料としてのみ活用
します」としています。

また同時に、「今後、選抜方法の見直
し等により変更が生じることがありま
す」とも書かれています。

まだ先のことですが、2021年度入
試からの大学共通テストの医学部、歯
学部入試での利用について注意深く見
続けて行きます。

ちなみに関西医科大学の2021年度
以降の医学部入試についての予告では、
民間の英語資格・検定試験については、
出願要件にもしないことが書かれてい
ます。