先日、文部科学省の担当官による「大学入学者
選抜改革の動向」というタイトルの講演会に参加
する機会がありました
2021年度からセンター試験に代わって大学入学共
通テストが実施されることに象徴される「大学入試
改革」について最新の情報をぜひ聞きたいと考えて
参加しました。
文部科学省の高等教育局大学入試室の専門官による
講演でしたが、残念なことに新しい話は何一つ聞く
ことが出来ませんでした。
「大学入試改革を行うことで、学力の3要素を多面
的・総合的に評価する」「大学入学共通テストは、
こうなる」といったこれまで公表されている話ばか
りでした。
今月、全国高等学校長協会から文部科学省に提出さ
れた「大学入試英語成績提供システムを活用した
英語4技能検定の延期及び制度見直しの要望書」に
ついてなどは、一切触れられませんでした。
この要望書は、英検などの英語民間資格・検定試験
の成績を大学入試に活用することについて高校の校
長による組織である全国高等学校長協会が、準備が
十分でないことなどを理由に延期、見直しを求めた
ものです。
この要望書について「文部科学省として、こう考え
ている」といった話が聞けるのでないかと期待して
行ったのですが、話題にも出ませんでした。
拍子抜けの講演会でしたが、最後に医学部入試に
ついて触れられました。
医学部の不正入試、不適切入試を受けての入試改革
についてでした。
これも既に公表されているものではありますが、再
認識するきっかけになりました。
今年5月に公表された「大学入学者選抜の公正確保
等に向けた方策について」の話の中で、「医学部医学
科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査
最終まとめ」についての話が出ました。
ここで改めて、「募集要項は入学志願者にとっては出
願に影響を及ぼす重要な判断材料」として、「募集要
項において合否判定方法等について可能な限り明ら
かにする」方針が語られました。
実際、今年の医学部入試の募集要項を見ると、これま
で記載の無かったことが書かれていたりします。
例えば、藤田医科大学医学部の募集要項は、これまで
に比べ、かなり詳しい内容が書かれています。繰り上
げ合格、追加合格についても詳細に書かれています。
また、同点の場合の順位をどうするかについても細か
く書かれています。
医学部に出願するのであれば、募集要項はしっかり見
ておくことは欠かせないと思います。少なくとも、ア
ドミッションポリシー(入学者受け入れ方針)は必ず
確認するようにしてください。